来年2025年1月20日に就任するドナルド・トランプ次期アメリカ大統領にどう対峙するべきか
とても貴重な示唆が紙上で公開されている。
末尾に一部を抜粋して掲載した。
☝️"TOKYO収穫祭2024" 展示実車とお子ちゃま用Ferrari とのコンビネーション、私の撮影📸 @東京国際フォーラム
焦点:早くも「威嚇外交」、トランプ氏パナマやグリーンランド発言の真意
By Gram Slattery, Tim Reid
2024年12月25日午前 7:19 GMT+9 Reutersから👉12月23日、 パナマ運河の管理権の返還を主張する考えを示唆し、デンマーク自治領グリーンランドの購入に意欲を示したトランプ米次期大統領の最近の発言は、驚きを持って迎えられた。
私の見立てはこうだ。
トランプは基本的に多国間協議を嫌う。1対1の取引交渉 (Deal) を基本的な行動哲学や原理としているようだ(少しカッコよくいえば)…。そのことは既に何度も公式にも報じられていること。もはや常識と化している。ではどうするか、だ。
✴️ その文脈で考えれば、実に簡単なことだ
「威嚇外交」なんて刺激的なキャッチでニュースの題目で読み手の目を奪うアイキャッチ自体がnonsense! オーバーな表現にすぎない。
彼は一流のビジネスマンにして、相手の想定を上回るテーマを提示して脅すところから交渉を優位に進めたい、その名手だ。
だから対応としてこちらは驚きや気にすることをやめる。予測し準備しておく。そうして冷静に反応し一種しらけた態度をとるなどだ。相手ペースになる最悪の悪手を避ける。できないことにノーをはっきり主張し、その理由もごく簡潔にいうべきだろう。そこから仕切り直す。
彼のいうこと/なすこと全ての根底には、相手に(言葉は悪いが)難癖をつけて驚かせ、自分のペースに持ち込む。相手にとって想定外の交渉にひきづり込む。それこそ戦術…?というより、彼の自然体の行動原則、そこに基本がありそうだ。カッコよくいえばしたたかな戦術による戦い方である。この手法は狩猟民族的な志向の、ネゴシェーションの一つの在り方。
罠を仕掛けて相手を騙して狩る。
日本人の最も不得意な行動かもしれない。
➡️ 相手の弱みにフォーカスして始めから上から目線的な優位に立ちそこから話をスタート。そういうやり口。そうして自分で仕掛けた罠🪤の枠内での交渉をリードしていく。それで何かを相手からゲット、奪う。要はダメもとから始め、相手から何らか譲歩を引き出す。
ディールを自分側の成功で終わらせる。
これこそトランプの元々の出自=不動産ビジネスマンにして不動産王としての経験則だろう。単純に常にディールが一対一だったことに根ざしているらしい。(このことは彼の次女の配偶者つまり義理の息子で不動産ビジネスマンが公式に表明しているところから知った)←12/25 追加記載分。
◉このような相手に対抗するにはむろんおどろくこともない。いくつか方法がある。
- その罠を解く。合理性や理屈で解除する
- 理論的反論をせず。別切り口で逆に仕掛ける、いわゆるカウンターオファー。または
- 「わかった」と一旦は同意を見せる。逆に同意する用意があるがそれなら自分にはこれをよこせ、と相手にもハードな要求を対案として突き付け逆手のネゴを仕掛ける
これ以外に功を奏したのが以下の話だろう。
- 柔らかな戦術としての安倍晋三方式…
安倍晋三元首相は いわゆる懐に飛び込む形。会うたびにデータで粘り強く説明する。日本の対米投資の増加を具体的なデータで時間をかけて説明していたらしい。それにより自分以外への関心が薄くて聞く耳を持たないトランプの関心をまず惹きつけ、そこから理解を取り付け、懐柔して、最後には日本の国益を守る方向で実に上手に対峙した模様だ(これは主席補佐官の経験談話にあった)。しかしこれは経験値が上で先輩に当たる国家トップだったから機能した。
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元の投稿はここから先
(原題)「米大統領選で変わる世界」不安定なマーケットの行方は! (November 17,2024)
✴️「政治経済おもしろい」→のちに別件触れます。
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「米大統領選で変わる世界」不安定なマーケットの行方は!広木隆氏✖️大川智宏氏 対談 (久々、この手のリアルセミナー) @東京国際フォーラム 大ホールにて数100人参加。盛況
☝️東京国際フォーラム入り口付近。イベント中
非常に示唆に富んで為になる政治と経済の、金融関係投資専門家の相当に著名なお二人による見方、面白かったです。いつもは主にテレ東の番組でこの二人の解説を拝聴している。
今回応募したら当選したので、珍しく「上京」してリアルに聴きに行ってきた。
なお東京国際フォーラムの外 (ビルとビルの間) では、ちょっとしたお祭り的なキッチンカー総出の "TOKYO収穫祭2024" というのをやっていました。そのせいでこれ目当ての人出も多く、陽の高いうち、相当に賑わっていました♪
セミナーの【要点メモ】📝書き下ろし。
とても全ての知見はカバーできない。記憶に残ったキーと思えるポイントを書いてみよう。
大川氏▶︎アメリカの投資家の株式投資が6割と高い。(日本は現金預金が6割、株式などへの投資は2割と真逆) ➡️このため米国では定番トレンドという形が定着しているとみている。
✳️ その繰り返しとは、【企業でリストラされたりとか賃金減などがあろうとも、個人の家計で投資株式の配当収入で収益を得る。なので、働きの賃下げとか、その元にある企業業績減少での影響は少ない。】→関係ないと言っていた。
ここで表示されている企業収益と、金利上げ下げの比較相関のグラフ📈データを見ると、
▶︎企業収益が下降局面では金利下げしているのが過去数年の定番トレンド。それなのに現在は全く異なる動きになっていると。
▶︎企業収益が上がり続けている中で金利を下げた形になり、企業収益はこれからさらに上がる基調にあるとのこと。ある意味でのバブル。
◎(私) なるほどそうなるとトランプ政権の基本が完全内向き、自国第一主義だから、その方向性の中で業績が上がるはずの企業への個別株式投資は、トランプ政権になると⭕️かもしれない。なので、
✳️ NISA使った米国個別企業への株式投資は◎かもしれない。そうなるとお勧めなのは、
・強い軍事力を背景とする平和の維持 (方針)
→防衛産業
- 三菱重工、三菱電機、IHI, 川崎重工、日本電気などが、左右の大スクリーンにまとめた表として出されていた。さらに、これに加えて、
- PBR一倍に満たないから株として割安だが、日銀の今後の金利上げで業績上振れ必須なのが日本の “金融セクター”。
特にメガバンク3行は買い。
⏩ 大川氏はバフェット氏が先頃、円調達したので、もしかしたら日本商社に続いて日本のメガバンク株を買うかもしれない、と話した。
広木氏、大川氏ともに今後の注目は防衛関連と銀行とのことだった。そして注目すべきは、次
◎広木氏のコメント
✴️ 米国の2年後、中間選挙のことを自分はせっかちなので早くも考えている、と。
- 中間選挙はトランプ政権の信任投票だが、2年間で大統領選挙で掲げた公約が達成できるとは到底思えない。なので、
- 中間選挙のいつもの常のこととして(←これは私も同感) 、共和党は負け、民主党が勝つと見ている
- そうなるとトランプ政権のレイムダック化が起きるのではないか。そう見通している。そのとき "予測不能" と言われるトランプがレイムダックになり、残りの二年で何を打ち出すか。心配も!
☝️このことから今日与えられた熟達のインテリジェントな示唆や提示された📈的確なデータとその見方、知見を全て合わせたい。 総合的に (自分なりの「ない」頭で考えると)
今から年内に割安な「 米国株」を買う。配当を得る。その上で、2年後中間選挙前の、どこか高値の時に売り抜ける、
というシナリオが、かなりリーズナブルなのかも、などと思えてくる。(まぁこれこそ、完璧にシロウト考えですが💦)
◉ 最後のお二人の一言がまた面白い。お互いに意見や見立ての方向は、我々には全く違ってみえる。(例えば最後の、今後半年間の日経平均株価の予測ではお二人は⤴️と⤵️がほぼ真逆...なのだが広木氏の解説によれば、それこそ数%の誤差でのブレ。だからほとんど同じ見立てなのだと仰っていた...深い )
👉株は売り手がいて、またそれと逆の見方をする買い手がいてこそ、売り買いが成立する。だから自分と異なる意見の人はとても大切で、いろんな見方を尊敬するのだ、と。2人は普段から意見を交換し合い「仲がいい」のだという。口を揃えてその点は同じニュアンスで話されたこと。それこそが、深い叡智を持つ識者の楽しい😃側面ではなかろうか。そう感じた。
そんなこんなで、久々に、よき頭の体操になり、面白かった日曜午後の2時間を過ごした。
☝️イベントで、東京の離島ならブースがありました。観光誘致の、いくつかの特別区のブースもありました。
追伸と備忘録 : 『 政治経済はおもしろい』編👇
🫱ここから個人の回顧。大学進学の頃。
高校以前、中学で途中都内に転校した時から決まっていたことだろうが、 "金のかからない" (親に負担をかけないよう) 入学金と学費の安い国公立を志望すること。そして当然ながら現役合格が至上命題、must だった。浪人は許されない。下に弟がいるし。実際弟は私立に一浪したしな。
個人の行きたい大学ってどれ?、どんな所が希望か?など個人的な意見とか志向など一切関係なし。忖度済みで考えることはできず。
要は、現役で受かる、費用の安い大学。しかも下宿とか一人暮らしは費用負担の余裕なく出来ない。当然、自宅から通えることが絶対条件。だから私の卒業したのはあの大学になった。
そのような所与の条件をとっぱらい、今もし全く自由に自分の希望をいえるなら「政治経済学部」に行きたかった、と思う。1番有名な所
そしてそこでもしその学問に興味を覚えるならさらに上。あるいはどうなるにせよ、国際政治や外交になんらか触れる仕事には就きたかった。理由は簡単、社会科目が好きだったから。
もともと新聞記者とか外交官なんかへの浅いが、ひとつの憧れがあった。(むろんそれ自体、前述事情の通りだから、深い考えではないが)
職業として、たとえば、ジャーナリズム領域とか、何らか海外に関係する仕事だ。
ところで入学したけれど法律は (法学部は) 学生として学ぶという視点で、実際はちっとも面白くなかった。まず憲法の教授の強烈な左派偏向で嫌になったことはよく覚えている。間違ったところに来たな、とまで思った。他大学や時代が今ならどうなのか、知りようもないが…。
- 当時、法律を学ぶとして、六法 (憲法、民法、民事訴訟法、刑法、商法、労働三法など…もう正確に覚えていないぞ…) が基本。
- なので会社入社以降に実務で実際役立ち使ったような下請法 (会社で教育を受けて知った) 等の独禁法 (競争法体系)、あるいは著作権法や特許に関わる知的財産法。また実業の世界では必須といえる取引契約に直結する各法令とか、
- それこそ「ソフト・ロー」として今やかなり詳しくなった ICC (国際商業会議所) が五年毎に制定するIncoterms
- M&Aで必要な株式購入契約
- ソフトウェアライセンス契約など、
現実に会社で携わったビジネス、日々の渉外、商取引交渉に必須なビジネス・ローの講座は、大学には全くクラス提供がなかった。結果、六法は基本中の基本だからやむなしとして、正直日々つまらない授業の履修生活だった。
- ○例外的に面白かったのは、教える教授のうまさとか話のためになるのだが、刑法の前田教授と、国際政治の岡部達味教授(ゼミもとったが、先生が留学してしまった為、三年時のみ) の二科目だけだった。このふたつ、内容的にも興味が持てたことを今もよく覚えている。ノートも📓後者を保存。
単位を取って卒業するためにそれなりに学業「も」やった。けれど、どちらかといえば体育会硬式庭球部の部活動にエネルギーの半分以上を捧げていたのが私の大学4年間と思う。
話は拡がる…
ちなみにテニス部同期、そして同じ法律学科所属は私を含め3人いた。他2人のうちS君がいた。彼は入部以来のテニス未経験者同士🎾、そして私のダブルスペアだった人だが、いつしか練習には出てこなくなった。そうなると会うことは激減。話も聞けずじまい。その後、履修科目で会った記憶もなく、いつのまにか付き合いが途絶えた。
私の大学時代は明けても暮れてもテニス三昧。友人、というより同志は、テニス部の同期に限られてしまった。良し悪しは別、結果論だ。
👉S君は大学院へと進み、その後音信も途絶えていた。卒業式の際にも一緒に写真を撮ったりした仲間の中に彼の姿はなかった。
けれど数年前に某有名私大の法学部の教授 (日本政治史を専攻) になっていたことがわかった。同期3人で一度だけ会い、酒を飲んだ。聞けば専門著書もあり、一時はその大学の法学部長も務めたという。とても立派だと思う。務める大学のWebサイトに載っている。
人生いろいろ、生き方もさまざま。
👉この辺の話はまたいつか追加したいと思う。
【資料編】
米国の行政府の基礎知識と次期トランプ政権の閣僚人事: 市川レポート
三井住友DSアセットマネジメント
https://www.smd-am.co.jp/ market/ichikawa/2024/11/ irepo241120/
丸紅ワシントン報告:トランプ次期政権とアメリカ・ ファーストの構図~政策見通しで考慮すべき枠組み
丸紅経済研究所
https://www.marubeni.com/jp/ research/report/data/ MWR202416TrumpFramework2024111 5.pdf
【追加する信頼に足りる情報編】内部事情が披露され、なるほどと強く感心したくだりを引用する。出所:
2024/12/22 (日) 日本経済新聞朝刊第2面「直言」Think with NIKKEI "トランプ氏受け止めよう"
森健良・前外務次官
- 1960年、東京都出身。東大法卒、83年に外務省入省。2010年に在米国日本大使館に経済担当の公使として赴任。17〜21年のトランプ政権下で北米局長、政務担当の外務審議官を歴任し、対米交渉に当たった。23年8月に退官。現在は外務省顧問。
🎧(以下、森氏の語りからの引用)
個人的な好き嫌いや波長が合うかではなく、唯一の同盟国である米国の国民に選ばれた大統領を米国を体現する人として正面から受け入れた。外交をするためにはそういう基本姿勢を徹底することが必要だ。
安倍氏はそれを徹底した。会談のためにトランプ氏に米国の地図を示し「ここで日本企業が新しく何百億円の投資をして、米国人が何人雇用された。前回会ったときに比べてこれだけ増えた」と詳細に説明していた。貴重な首脳会談の相当な時間を毎回この作業に費やし、トランプ氏も熱心に聞きに行ったのは効果があったということだ。
記憶に残っているのは在日米軍の駐留経費の負担が話題になった首脳会談だ。トランプ氏はいつになく日本側の負担増を強く求めてきた。安倍氏は丁寧だが強く「ここまではやるが、その先はできない」と説明した
トランプ氏がうーむとなった絶妙のタイミングで「米国の若者が海を越えて命をかけて日本を防衛してくれている。本当にプライスレスなことで深く感謝している」としみじみ語った
その場にいた全員が静まり返り、トランプ氏もそれ以上要求できなかった。安倍氏の心からのメッセージがトランプ氏に刺さった瞬間を見たのが印象的だった。私なりの言い方で表現すれば、安倍氏は日本の首相としてトランプ氏を愛した。愛が枯渇しそうになった時もあったと思うが、それでも愛を注いだ