写真は、IMDb のWebサイトから
ジェームズ・グレイ&イーサン・グロス
James Gray & Ethan Gross
出所 : - ファッションプレス
ジェームズ・グレイ&イーサン・グロス - ファッションプレス
◉久々だ。骨太でしっかりとしたストーリーにシナリオとセリフ、揺るぎない的確で正確な映像に、その的確な編集。リアルに描かれた場面の数々。評価は間違いなく “まとも” で、再度見たくなる良質な質感のSF映画🎬に出会えた。
主演 : Brad Pitt 。その妻の役はセリフ無しの追憶や記憶としてのイメージだけしか出てこないが、多分ミッション・インポッシブルでイーサン役(トム・クルーズ)の奥さんになる人として登場するの “あの” 女性医師、だと思う。リヴ・タイラー?…Liv Tyler. セリフないのに存在感
(The Independent)
✳️ 『アド・アストラ』…どういう風に日本語に訳したらいいのだろう。英語にはいつも興味を持って接しているところ。
原題は何か?調べてみた。
『アド・アストラ』原題:Ad Astraとは、"To the Stars" のラテン語)
…だから、星座へ、とか、星々へ向かう、という意味になるのだろう。この手のお題目はよく、現代語ではない古語に置き換えて使われるから、神秘感とか、キャッチーな興味をそそるわけで、意図は効果的だと思う。
ジェームズ・グレイ監督による2019年のアメリカ合衆国のエピック・SF・スリラー映画である。プロデューサー兼任のブラッド・ピットの他、トミー・リー・ジョーンズ、ルース・ネッガ、ドナルド・サザーランドが出演する。日本では、20世紀フォックス配給作品は本作が最後になった[注 1]。
出所 : Wikipedia ←いつも感謝❗️
公開 : イタリア🇮🇹。🇺🇸、次いで日本では、
2019年9月20日[注 1] ディズニーが20世紀フォックスを買収したため、同社での配給予定だった『ターミネーター:ニュー・フェイト』以降は、ウォルト・ディズニー・ジャパン配給となる。
✳️ ブラピ演じるMcBride Majerの個人生活。そのフラッシュバック的な回想シーン。それは、主人公の背負う人生を垣間見せる。よくある映画の使い方。それらを織り交ぜ、ストーリー進行のリアルシーンとの合わせ込み。うまい "散らばせ方" この噛み合わせと短い挿入が編集構成される。大事なことは説明しすぎないこと。英語だからこそ、観るものの想像力をくすぐる造りに仕上げている。
そこ🫵、なかなか魅せてくれる。この点で、私には素晴らしい出来栄えの作品だと思う。
私の好きな女優 : ジョディ・フォスター ; (Jodie Foster、本名: アリシア・クリスチャン・フォスター、Alicia Christian Foster, 1962年11月19日 )主演英語作品がある。
「コンタクト」(ロバート・ゼメキス監督、カール・セーガン原案・原作)と同種カテゴリーの、サスペンスを含んだ一作。こちらもおススメ
ただ「コンタクト」はストーリーがかなり神秘性ありで、実際に何が起きたのかは論理や科学では説明ができない形のscience fiction。物語それ自身が不明さを持ち合わせる性質である。
それに対し、このアド・アストラはよりリアリティーに重きを置く。全体のストーリー骨子自体からしてそうだし、登場するのはアメリカの"宇宙軍" とか、作戦遂行とその機密度合い、秘密の"ミッション" として進むことの流れだから、当然に護衛だとか、暴力的な戦いのシーン、内心的な心の動きと、スパイものやサスペンスものの強い香りをまとっている。
特に火星シーンでは、敵対国か海賊かの正体不明の族から襲われて応酬する戦闘シーンが含まれる。火星という地球外でも「領土」の不安定さと、略奪の争いが未来でもありうることを現実論で示唆している点。そんな国家安全保障や軍事領域の綱引きとしての (男性的なエネルギーでの) 興味を引く、また湧かせる仕立てになっている。原作通りなのか、それとも全体の流れでそういうシーンを挿入したのか、この辺は演出度合いでなんとでもなる場面展開だ。国際政治好きの男性にウケるのかもしれない。一方でものがたりの基軸はそこではなくて、
◉ 父と子の愛憎や心の葛藤などの心理的な物語を含み、さらに宇宙とSFでありうる "生きること" & "死" の意味をも背景的に描きだす。
写真は、IMDb のWebサイトから
最後にまとめの感想になるが、
2019年といえば、コロナ禍の頃で、その前から撮影していた作品だと思うが、いま、ウクライナ侵攻やガザ地区という領土の奪い合い、政治と平和せめぎ合いの真っ只中にあると、領土や奪い合い、戦いと正当防衛、"攻撃する意図はない" アクションシーンとそのセリフ自体が、けっこう刺さってくる。2025年になり、トランプ 2.0 で国際紛争がどう収束できるかの瀬戸際年に観たので、考えさせられるところが多かった。イーロン・マスクが目指す人類の火星への到達とコロニーの実現までが頭にあるためか、月へ平凡な飛行旅行で飛んだ後に乗り換えて火星へと更に飛ぶなどは、いかにもありそうなスタイルで。それらをうまく映像として相当リアルな施設として創りこんで "見せた" ところ。個人的に面白く、とてもタイムリーに思えた。