ときおり人生ジャーナル by あきしお ⁦‪@accurasal‬⁩

ときおり人生の思いを綴る雑記帳|andy-e49er | ID-Zerv 2b trusted @Accurasal

ソーシャルメディアと「表現の自由」

f:id:andy-e49er:20250125140721j:image

2025/1/20 (米国時間)にドナルドトランプがアメリカ合衆国の大統領に4年ぶりに返り咲いて就任した。安全保障、外交と通商、多国間協調ごとへの離反と、 "American First" (米国第一主義) を標榜し、多面的なその宣言やものいいは、世界で恐れやこれから始まる不安定さへの懸念として燎原の火のように広がっていることは言を待たない。

そんな中、ソーシャルメディアと「表現の自由」の領域で「常識の改革」(トランプ大統領) を自ら起こしつつある。それを注目して今後フォローしていくとして、以下の報道記事は欠かせない視点だと思うので引用したい。

日本経済新聞に次の記事◉

(以下記事全文引用の中の、文字のゴシック化、斜め表示や、色付きは本ブログ著者によるもの)

SNS王たちの危ない共振 「男らしさ」叫ぶメタCEO
本社コメンテーター 村山恵一
2025年1月22日 10:00 [会員限定記事]から

中でも考え方の根底にこういう意識があるようだということがわかる一節を抜粋して引用してみよう。

(以下は、途中の一部分からの抜粋)

・「強者の論理」に染まるSNS
だが、ビジネス上のタクティクス(戦術)とばかりは言えない気配がある。10日、ザッカーバーグ氏はポッドキャスト番組でこんな発言をしている。「企業の世界が文化的に中性化、去勢されているように思う。(中略)攻撃性を称賛するような文化にはポジティブな独自の長所がある」

「女性的なエネルギー」も大事としつつ、企業は「男らしさ」は悪という考え方に偏りすぎていると話した。同氏は格闘技の愛好家としても知られ、「対戦する私を見た人は『あれこそ本当のマークだ』と思う」とも述べた。

(全文) *上の部分を除く

SNS王たちのそろい踏みだった。米国で20日に開かれたトランプ大統領の就任式に、X(旧ツイッター)を率いるイーロン・マスク氏と、メタ創業者のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)がそろって参加した。

トランプ氏はSNS大好き人間だ。自前のサービスもある。規制法の発効でサービス停止に追い込まれた中国発の「TikTok」再開にも手を貸した。

トランプ―マスク―ザッカーバーグと連なる構図は、新たな混乱を呼ぶSNS時代の幕を開けるかもしれない。

表現の自由に立ち返る」ザッカーバーグ

騒がしいSNS界にあっても、最近のザッカーバーグ氏の動きは目を引く。投稿の信頼性を第三者が評価するファクトチェックプログラムを米国で終了すると表明したのは7日。移民やジェンダー、政治に関するコンテンツの制限も減らすとした。

投稿監視をユーザーに委ねる手法はXにならう。「表現の自由というルーツに立ち返る」。ザッカーバーグ氏は宣言した。

ツイッターの買収後、コンテンツ管理を緩め、「言論の自由の絶対主義者」を自称するマスク氏と呼応するようだ。同氏はザッカーバーグ氏の決断を受け「これはクールだ」とXに書いた。過去の対立関係から様変わりだ。

ザッカーバーグ氏がマスク氏に送る視線の先にはトランプ氏がいる。昨秋以降、会食や寄付でトランプ氏との距離をつめたとされる。さらに同氏を支持する総合格闘技団体のトップを取締役に迎えるところまで踏み込んだ。

トランプ大統領と協力し米国企業に多くの検閲を求める外国政府に対抗する」。コンテンツ管理の変更発表で、そう付け加えるのも忘れなかった。

かつて自身のアカウントを停止されて怒り、投獄するなどとザッカーバーグ氏を脅した「成果」である可能性をトランプ氏は否定しない。自らの損得勘定に基づく得意の「ディール(取引)」がザッカーバーグ氏との間で成立したようにさえみえる。

欧州連合EU)をはじめSNSを規制する動きが世界に広がる。制約なき利用を良しとするトランプ氏を味方にすれば事業運営の障害が少なくなりうる。すり寄り批判は百も承知で、臨機応変に振る舞ってこそ合理的。そういう経営判断ととれなくはない。

・「強者の論理」に染まるSNS (先述・略)

続き…👇
言葉だけではない。同じころ、メタがDEI(多様性、公平性、包摂性)のための複数の施策をなくすことが表面化した。

  • D : diversity …多様性
  • E : equality …公平性
  • I : inclusion …包摂性

この「男らしさ」思想ザッカーバーグ氏の本心なら、攻撃的な主張もSNSでためらわず発するトランプ、マスク両氏にどこか通じ、共振するのではないか。行儀など気にせず、本音をむき出しに自己流で突進するのが勇敢さであるとでもいうような姿勢だ。

その延長線に待ちかまえるのは強者の論理、極論が容易にまかり通る世界。そう考えるのは心配のしすぎだろうか。

パソコンならマイクロソフト対アップル、スマートフォンならアップル対グーグル――。社会に大きく影響するメジャーテクノロジーは、アプローチやセンスが違う経営者を擁する会社が競って形づくってきた。多様性の模索があったといえる。

利用者が50億人とされるSNSの方向性を決めるのが、単一的な文化の「大統領と仲間たち」というのでは暴走リスクが高くなる。米紙によると、メタのコンテンツ管理の見直しは、ザッカーバーグ氏と少人数のチームが異例の速さで進めた。SNSのあり方は王たちの意向次第という不安定なものになりかねない。

国際連携をあきらめるな

といって、危険な道具だからと使うのをやめる選択はしたくない。個人が表現・創造の場をもち、多彩なつながりを生めるSNSには間違いなく価値がある。

巨大なSNS企業が集う米国の行方をただ傍観しているだけではまずい。法学者としてSNS問題をウオッチしてきた関西大学の水谷瑛嗣郎准教授は「国際連携が要だ」と説く。

オーストラリアは16歳未満の利用を禁じる法律を定め、ブラジル最高裁が一時Xにサービスの停止を命じた。状況や事情は違うにせよ、SNSの制御の方法を探る国・地域は多い。力を束ね米国をけん制するという道をあきらめてはいけないはずだ。

投稿表示のアルゴリズムの透明化をSNS各社に求め、ユーザーが真の意味で情報を役立てられる仕組みを開発する。これらも引き続き怠れない。

マスク氏は火星に、ザッカーバーグ氏はメタバース(仮想空間)に人類を連れて行きたい。壮大な野心の実現には絶大な力がいるだろう。そんな2人がいま言論空間に君臨し、文字通りの権力者トランプ氏と結ぶ。いくら注視してもしすぎることのない図式だ。

【関連記事】

🔗→トランプ大統領就任式、イーロン・マスク氏らテック大手トップに際立つ「厚待遇」 - 日本経済新聞
🔗→トランプ氏、巨大IT課税「無効」 テック企業と利害一致 - 日本経済新聞
🔗→メタ、なぜいま真偽確認廃止 「荒れるSNS」に警戒 - 日本経済新聞

【表題】Initial Rescissions Of Harmful Executive Orders And Actions – The White House ←🇺🇸合衆国の公式サイト

🔗👉 Initial Rescissions Of Harmful Executive Orders And Actions – The White House