☝️「仏教の教え Words of Wisdom」Xから
【半導体戦争、経済戦争と安全保障】
少し前に書いておいたことだが、このところ、半導体に関するニュース報道、特に日経新聞が凄い勢いで急増している。その背景には経済安全保障があるのは周知の事実。
元はと言えば、ロシアのウクライナ侵略戦争が端緒である。このことが波及した先にあるのが、対中国戦略やリスク ("デリスキリング")の話。(中国習近平が「台湾に軍事侵攻する選択肢を排除しない」と表明した公式の政治発言あり)
そこからあちこちで取り沙汰される、台湾有事の可能性やシミュレーション。そこから話が拡大拡散をしていく。
👉NATOが日本に出先としての事務所を置くとか、ドイツやフランスが艦隊を太平洋に派遣する、など擬似軍事同盟的なリスク対応への西欧各国の動きがこれを契機と割とおおっぴらに顕在化している。
- 元からあったTSMCの熊本県への投資、工場進出のその先の進展関連とか、
- ARM社の株式譲渡、nVidea の動きなど半導体産業を中心とする経済面で変化が多くニュース報道の材料には事欠かない。
- 日本政府の半導体産業への補助金の問題も話題として大きい (金額は小さすぎるとの批判もあるが)。
つい最近、オランダの🇳🇱ASML社が最先端技術のステッパー(露光装置)の対中国禁輸を決めたという報道も出ていた。
👉オランダも米中の貿易戦争に無縁ではいられず、結果的に「米中韓蘭」という自由主義圏の親台湾勢力グループが、半導体製造の切り口からも出来つつあることは否定しようもない。
読売国際会議6月フォーラム「半導体戦争 問われる技術力」 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mONaakBczy8
"戦争だ!" と言葉で言おうとも経済安全保障やそのビジネス現場で今も継続する『経済戦争』は、一種 "法に守られた世界" で、法を遵守しそこから逸脱なく『法の支配』の元、ルールある世界での公正な競争だと原則論的に考えて、全く難しくはない。
◉ なぜならばそこは、テクノロジーの進化で大枠が完全に規定され定義される、技術競争の世界だから。テクノロジーは理論と実践(製造するための工学的、理学的なノウハウ)によるから。
これこそが宗教や社会の営みに立脚する文明や文化の世界とは異種だから。理論や理屈だけで物事が割り切れるから。思いおこせば『理系』志向、思考の人たちはそこに価値と魅力を感じて、その世界に身を置く者となるのだろう。
- ここから下、直近の世界情勢で不穏さが増し、世界が分断されて不誠実と相互不信に満ち満ちていること。そこに神経を尖らせコメントしておく。
▼経済戦争の他方、政治外交の世界はどうだ。
問題解決の局地と対比してみたら明々白々だと、ガザでのハマス対イスラエルの争いを見てそんなことを思う。
【異質な紛争、憎しみに満ちた戦争】
アラブのイスラム教とイスラエルのユダヤ教の間にある歴史的な確執、憎悪、復讐の連鎖への対処法は専門家といえども今後の展望を文として書くことすら困難の極み。政治と外交の力だけでこの拗れに拗れた、ねじれ過ぎた最悪の問題の解決というものが存在していればうれしいけれど。実に難しそうである。人類の悩ましい憎しみの歴史の上に確かにある困難さの極地。解決は不可能にすら思えてならない。
人類に叡智はあるか。
日本は仏教の国、島国で(まずは)良かったなと素直にここで感謝して……。南無阿弥陀仏。