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最適解のサプライチェーン

‪(1/2)  序

90年代に、ある物品の海外生産輸入調達によるコストダウンを目的に欧州サーベイを実行していた。当時を思い出す。

例えば、一つの品目につき、日本から遠く離れたポルトガル地場の取引先である工場での外注生産調達を開始していた。

 当時は今ある自由貿易協定・経済連携協定も存在していなかった。

つまり日本で輸入関税を払って本邦へ輸入供給をするか、もしくは通信建設のプロジェクトが海外国であれば、アウト・アウトのスキーム * により、海外生産し、海外市場へ仲介貿易で当該物品を輸出供給をしていたことになる。

アウト・アウトのスキーム : 海外国で生産した製品などの輸出品を、国内は輸入せずにそのまま別の海外国などへ輸出する。

しかし2020年の今、既にTPP11 や日EUEPAのメガFTAが発効済みとなっている現下のEPA/FTA事業環境を考えれば、必ずしも当時のその国での外注生産〜輸入調達が最適解かどうかは、判断が異なってくるかもしれない。今なら、グローバルサプライチェーン(GVC) は別の解となることも大いにあり得るだろう。

 

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‪(2/2)  グローバルサプライチェーン最適化

そこで、製造業の事業遂行に不可欠の資材調達の視点で、グローバルサプライチェーン最適化を考えてみたい。

その際の検討要素としては、EPA/FTAによる関税コスト削減が、現在は新たに検討要素として既に出現し現実のものとなっているのでこの点が当然ながら真っ先に判断要素に加わることになる。

このことは論を待たないが、これ以外に昔も今も変わらない必須の検討要素として、以下があるだろう。


◉海外生産の可能性と生産関連コストの問題。


1.  海外生産の可能性
ある国のある業者において対象となる物品の的確な生産、製造や加工が技術的、品質的、あるいは資材調達等の環境的に可能かどうかの問題である。


2.  生産関連コストの問題
そして次に、グローバルロジスティクスとしての基本的な要素として、輸送コスト、輸出入における通関・検査体制、輸送インフラ、物流サービス等の複合的な検討要素が加わってくる。これら要素により総合的なコスト計算をする必要があるだろう。‬


3.  カントリーリスクとリスクのコスト化
その際には当然のことながら、カントリーリスクも考慮しなければならない。

保険コストと言うリスクをあらかじめコスト化するオプションについても考慮してコスト計算とケースバイケースの比較をする必要があるだろう。


4.  輸送における交通ルール等規制
‪CBTA ( Cross border transportation agreement  : 越境交通協定 ) と言う要素がアジアの国々で関わってくること。実は最近初めて知った。EU🇪🇺であればシェンゲン条約ということになる。‬

 いわゆるベトナムからラオスを経てミャンマーのインド洋港湾へ至る東西回廊や、中国の昆明からラオスを経てタイの外洋港湾までをつなぐ南北回廊などの話とともに、この協定などソフトインフラとしての必要性が今はフォーカスされる。

🔻

8月の時点で整理された公開記事が出ていました。有益なので🔗貼っておきます。👇

TPP・ RCEPの発効で日系企業サプライチェーンはどう変わる?~ 日系企業によるサプライチェーンロジスティクス再編が進展.. .

https://blog.nittsu-soken.co.jp/logistics/logistics-2109-01

日通総研ろじたんHbf (nittsu-soken.co.jp)

閑話休題

ところで、グローバルではありませんが、近年、日本企業のサプライモデルの成功は素晴らしいと思います。👇

シャトレーゼに見る事業のうまさ