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本📖国際ビジネスのための英米法入門

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本📖国際ビジネスのための英米法入門[第二版] 
- 英米法と国際取引法のエッセンス50講 -    

植田 淳著 1954年京都生まれ、1979年京都大学法学部卒業、住友信託銀行入社〜89年。ケンブリッジ大学大学院法法学研究科修士課程終了(M. Litt. ).  現在、神戸市外国語大学教授・博士(学術)   
2010-3-10 初版、2012-1-5 第二版  ¥2,900   

◆訴訟社会と契約実務 
取引の重要性にもよるが、一般にアメリカの弁護士が依頼人のために作成する契約書は詳しい。起こりうる可能性を想定しつつ、それに対処する方法について予め契約書に詳しく記述しておくのである。これを「リスクプランニング」(risk planning) という。

「リスクプランニング」(risk planning)
交渉スタンスとして重要なこと。あらかじめ先々に起こりうるリスク要素を頭に置いて現在の相手交渉を行えば、

  • ” リスクを知り、対応を盛り込めば、 百戦危うからず “
であろう。

取引実行の実務で励行していたと思う。

 わが国の国内取引のように、信頼関係が重視され、「紛争が起きたら、その時に話し合う」といった考え方からは程遠い厳しさがある。「訴訟社会」の一側面がここにも現れている。
【補足】ただし、以上から「アメリカ人の方が日本人よりも契約をよく守る」とは言えない。また、契約書に対するこの相違を単に社会的・文化的要因にのみ帰することはできまい。

後述の「口頭証拠法則」などの法的・制度的要因も作用しているものと思われる。  
P. 63. 判例
◆口頭証拠法則の適用、完全合意条項
X :  Yからオフイスビルを賃借、果物・菓子・清涼飲料水の販売
契約 ☞ タバコ販売は禁止、上記三種のみ
「違反すれば賃貸借契約は直ちに失効する」
賃貸借契約の交渉の過程で、口頭合意あり
☞ Xはタバコ販売をしない約束で(約因)このビルにおける清涼飲料水の独占販売権を与えられる、という口頭合意。 
Y : その後、Yは隣の部屋を薬局に賃貸し、薬局は清涼飲料水の販売を始めた。
Yと薬局との賃貸借契約には、清涼飲料水の販売を制限する条項は入っていなかった。
売り上げが激減したため、Xは清涼飲料水の独占販売権を与えるとの契約に違反したとしてYに対して損害賠償を求めた。
Xは【清涼飲料水の独占販売権に関する合意はこの賃貸借契約とは別個の合意である】と主張するが、「この契約書は、完全かつ排他的なものとして作成されたと見る。完全かつ排他的な契約書か否かは、その口頭合意を通常、契約書に書くのが自然かどうかによって決まる。本件では、タバコの販売は禁止の合意が明記されているのだから、もし清涼飲料水の独占販売権について合意があるのなら、それを契約書に明記するのが自然である。これを明記しなかったということは、それを排除したものとして理解できる」
原告敗訴の判決
Gianni v. R. Russel & Co., 281 Pa. 320, 126 A. 791 (1924). 

アメリカではそれくらい契約書が重みを持つということ。契約書の作成はきわめて重要な作業だということ。 

( 国際ビジネスのための英米法入門[第二版]

- 英米法と国際取引法のエッセンス50講 - 
植田 淳から引用)  

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次の一冊

『契約実務と法 リスク分析を通して』

河村 寛治 著 2008 H20-9-20 初版 第一法規 

法科大学院での教材をベースに法律実務家が実際に行ってきたと思われる、各種の取引実務におけるリスクの分析からルールの創造へと至る過程における実務的な法的思考方法および契約条項のドラフティングに至る過程を整理したもの。

著者の経歴:1971年 早稲田大学法卒、伊藤忠商事入社、法務部、ロンドン大学大学院留学、1990年法務部国際法務チーム長、1998年明治学院大学法学部教授、明治学院大学法科大学院教授

ほかに、「国際取引法と契約実務」、「リスク管理と契約実務」 がある。

リスクの少ない取組形態を採用し対応するという「戦略法務」が企業法務実務においても重要な機能であるとされ、企業の社会的責任も含めた法令遵守が強く要求される。

◇ 企業の経営判断および経営管理に関する重要な法的問題を扱う「経営法務」という機能が重要な役割を担う。

◉ 臨床法務 ⇨ 予防法務 ⇨ 戦略法務 ⇨ 経営法務 

予防法務の基本は、契約書作成実務である。

  • ◇「 リスクの想定 」
  • ◇「 リスクの予知 」
  • ◇「 リスクの事前的予防 」

これらがリスクマネジメントにおける「 リスクの予防 」である。

取引リスクにおける法的問題を抽出するという「 法的分析力 」が要求され、「 法の適用 」が求められる。

以上、以前参考にするために読んだ専門書からの備忘メモを残しておいたもの📝実務では主に米国資本の企業との取引契約が多かったのでかなり役立った知識、その蓄積でした。

ところで、契約法務・取引法務というと 2024/2 にはこんな話も…👇🔗AI関連です。

AI同士が契約のネゴシエーションまでこなしたら - Andyの雑記帳blog (andy-e49er) ⁦‪@Accurasal‬⁩

日本経済新聞 2/9 記事をひとつ

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