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「国内産業基盤」と経済安全保障(地経学)

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「国内産業基盤」と経済安全保障(地経学)

(起承転結)の起…すこし長くなるけれど。

問題認識 : 世界の政治経済の構造は第二次世界大戦後の大きな世界の平和維持のための構造と、現実の構図がすでに崩れた。

 象徴的に、民主主義国家より数の上では専制国家が逆転している。どちらが優れているのか私にも少しわからなくなりつつある。それが本音だ。理念的には民主主義が優れていると育った国の生業(なりわい)からしっかりとわかっていても、世界情勢の変化に迅速に対応することができるのは?むしろ専制的なリーダー抱く国家だ。その矛盾は大きい。これから世界は益々難しくなるだろう。

 ひと時代前には地政学が焦点だった。世界地図を俯瞰して一国家の地形的位置づけから逃れようのない安全保障上のリスク。隣国からの侵略リスクを恐れていた軍事一辺倒の国際関係論が焦点だった時代は終わり、というか、さらに悪化している。

つまり貿易の制限などによる需給リスクがグローバリズムの進展した世界のあちこちで顕在化し、しかも相手国へ意図する攻撃や間接的な牽制となって、事実、一つの経済外交手法と化している。今や国家の政治面での安全保障 (国民の生命と財産を守る生き残るための命題) は、民間産業や経済活動、貿易におけるサプライチェーンバリューチェーン脆弱性や対抗能力の有無などにもろに依拠することになった。

国と民の生活と安全を脅かすのは、ものづくりでの "物資供給" の可否や国際物流の安全保障。国家と国民の存立に不可欠で重要な物資、食糧やエネルギーなど自国内供給の必要性が強く見直される。

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それらを一言でまとめ "地経学" として、さまざまな局面で取り沙汰され、かなり真剣に議論がされ始めていることは明らかだ。

✖️政権与党の派閥パーティー政治資金規正法違反による裏金作り問題で、最悪な後ろ向きの対応を政界とメディアがこぞってワイガヤしている場合ではない。国会議員はまず大いに反省し、大きく組織自体のあり方を改革しなければいけない。このままでは日本の先行きはどうなることか…。恥ずかしい限りだ。市井の民の方が改善点をよくみている。日本の政党政治は問題あるところを露骨に露呈をしたんだと思う。

アングル:サウジのEV産業に厳しい現実、国内産業基盤がぜい弱 | 出所 : ロイター
https://jp.reuters.com/business/autos/JBJZOTPZ25KCFGQLSBSMS6HUQ4-2024-01-26/

▶︎ (承) いかに部品産業の集積やそのサプライチェーン構築が製造業の基盤であり不可欠か。そしてそれらを使いこなす技術力と製造ノウハウ、品質管理の力も併せ持たねばならない。

つまり調達から始まる生産総合力。これなくしては一国の、ニッポンの経済安全保障はおぼつかない。

▶︎(転)その点、車づくり先進国はまだまだ強い。自力では優っている。

(例) 基幹で不可欠の部品は、NIDECほか。部品メーカーと完成車の “OEM” の今後の勝ち残りが重要。DENSOのようにITでも強いところが頑張れる。

▶︎(結)日本の経済を支える産業として、また雇用として、さらには車は移動手段、物流の根幹だから国家インフラ基盤の一つでもある。

スタートアップやベンチャーイノベーションといって経済活性化を目指して、いい意味で騒いで浮かれているのは、これはまた別の次元。並行でうまく活発にやればよい。

今、より重要なのは、国会と政府当局と民間のテクノロジーやプラットフォームを護り堅めることだろう。技術情報の保秘や、サイバー攻撃に対抗できるIT防衛力、リスクある周辺国へ対抗できる防衛力などだと思う。

#地政学(あるいは #地経学)に
ついては下記資料のP.20 をご参考下さい。⤵️
通商政策の新たな地平【畠山襄追悼論叢】
ITI調査研究シリーズ No.121  2021-09-16 :
国際貿易投資研究所
FTA地政学今野秀洋氏による追悼文…🔗リンク下記
http://www.iti.or.jp/report_121.pdf