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#早稲田会議 からの議論

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『思わぬ発見の才』(セレンディピティ)が果たす役割についてはよく知られているのだが、ほとんど理解されていないのが、セレンディピティーと運との違いだ。

 セレンディピティーとはただ単に、手元の辞書が教えるように、「偶然にも幸運な発見をする」という、誰の目にも明らかな才能ではない。こうした発見をするのは決まって、特殊な精神構造を持った人々だ。

 そうした人々にとてつもない集中力が備わっているのは、彼らが、何かを探し出してやろうと目論んでいるからである。そんな中で彼らは、別の「思いがけないこと」を探り当ててしまうだけなのだ。

出所 : SYNC (by Steven Strogatz)

『SYNC なぜ自然はシンクロしたがるのか』

SYNC  The emerging science Of Spontaneous Order

by Steven Strogatz (C) 2003

蔵本由紀監修、長尾 力訳 早川書房 第4章 同期する宇宙 から抜粋した。

…と、いうことでややこじつけにはなるが…。➡️ 日々起きている事象の中から自分に役立つ知識、そこから得られる知恵とチカラと勇気を得る。自ら動機づけする、発電し成長する原動力を自分が作り出す。これを行うことでポジティブなことが "寄ってくる" 、そしてより良い人生を作れるはずだ。

➡️ 何に気づくか。時々刻々流れる中、たくさんの情報に触れる中で、そのうちのどれからインスピレーションを得るか。想像を膨らませるか。己の考えを拡張できるか。そして最も大切なことは、より深く考えることができるか。

こういうことを日々無意識のうちにも心がけて、通常は平凡な毎日を "意識高い系で生活" していくことが大事だ、と強く思う。例えば、

✳️ ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイ (日経の日曜版で投資手法の助言紹介の掲載があった)  そして、孫正義氏が創業し率いるSoftBank Group。投資会社。21日の株主総会の要約が日経新聞3面に出ていた。株式保有。配当金。資産運用。それらは投資企業の事業運営の先を見る眼。この領域の周辺に、もしかしたら、何かセレンディピティめいたつながりとかはあるだろうか。考えてみよう。

◉ 実りある情報や有識者が合議して産み出した貴重な『知』や『智』は本当にそこらじゅうに落っこちている。いつだって身の回りに存在する。問題はそれに気がつくかどうか。(見過ごしていればそれまでである。)

✴️ CEOラウンドテーブル 早稲田会議

第14回 (以下はその新聞掲載の抜粋・引用部分で構成する) から学んでみたい。

VUCA ( 変動性・不確実性・複雑性・曖昧性) の時代と言われる中、感染症などの疾病や台風、地震などの災害、AI技術の急激な進化により、社会や人々の価値観は大きな変化を繰り返し、未来はますます予測しにくくなっている。

5月8から12日の期間、日本を代表する73名の経営者・有識者が早稲田の地に集い、日本が進むべき未来について議論した。

ここではその議論の趣旨をまとめ提言として発表する。

✴️ まず私の目を引いたのはこのキャッチだった。"企業はナショナリズムを超えた存在に"

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◉ラウンドテーブルA : 「地政学とクライシスマネジメント」の提言から一部を抜粋する。

▶︎ "企業はナショナリズムを超えた存在に"

真のグローバル企業とはナショナリズムを超えた存在になることである。企業は国境を越えて人々とつながることができ、その事業には国家間の架け橋となり、世界をつなぐチカラがある。(中略) ビジネスの本質はリスクテイキングである。VUCAの時代であることを言い訳に何もしないことがリスクであり、地政学リスクをうまくマネージすれば飛躍のチャンスも創出することができる。

 

◉ラウンドテーブルB-1 : 「大企業と新興企業との新たなwin-win関係」の提言から。

▶︎ "道の扉を開く共創へ"
社会がスタートアップに期待することは何か。それは未知の世界へと続く扉を開くことだ。 (中略) 両者が同じ夢を描けない理由は、時間軸の違いにある。(中略)  その足がかりとして有効なのが、大企業からスタートアップへの出向社員を増やすことだ。(後略)

◉ラウンドテーブルB-2, B-3 : 

▶︎ "新たな企業文化の形成のために

▶︎ "失敗の経験値を評価する"

◉ラウンドテーブルC-1, C-2 : 「女性活躍社会とダイバーシティー経営」

▶︎ "人の流動化をダイバーシティーの原動力に"

▶︎ "生き方のダイバーシティーを企業の原動力に"
(前略) ライフイベントは多種多様である。企業が優秀な人材を引きつけて、且つ活かしていくには、「生き方」や働き方のダイバーシティーを認め、活力や成長につなげる形を実践し続けることだ。人々の多様な「どう生きたいか」を経営が認識し、それに合わせた柔軟な制度や仕組みを創出することが肝要だ。

(中略)

 企業が個人を選択する時代は終わった。個人が企業を選んでいくのが、生産年齢人口がどんどん減っていく日本における現実になっていく。オーナーシップは個人にあり、個人に選ばれる企業がこれからも繁栄し続ける。

 

◉ラウンドテーブルD : 「高齢化社会でのビジネス創造」

▶︎ "高齢層の多様なニーズを掴め"

(前略) 幸せな超高齢社会の喪失には健康寿命を延ばすことが鍵となるが、そのためには運動、栄養、社会参加が鍵となる。特に高齢者の労働参加は、人口減少の中での労働力の確保や100年人生の中で生活を支えると言う経済的な面だけでなく、社会との接点を維持することが幸福の観点からも重要な役割を担う。(中略) 

リアルな経験値や熟練者の技術を求める企業は増えるはずだ。経験値を生かした仕事に就く、スキルを生かし起業するなど、後半の人生の選択肢が多いことが豊かな長寿社会にとって必要である。

 高齢者市場を成長マーケットとして認識し、多様なニーズに応じた商品、サービスを展開することが今後の企業に求められている。

◉ラウンドテーブルE : 「新しい資本主義 ー リスキリング」

▶︎ "企業の発展と豊かな社会のために"
我々は「どう働くか」から「どう生きるか」へ思考を切り替える重要なターニングポイントに立っている。企業が進めるリスキリングの目的は、(中略) 働き方や生き方を見直し、退職後も幸せな生活を送れる従業員を育てることである。

(中略) リスキリングの結果、労働市場流動性を増すことになるだろうが、流動化が進んでいないことが日本の労働市場の1つの問題点だ。従業員のモビリティーが増すことが、ダイバーシティーの促進にもつながり、イノベーションの芽となっていく。リスクリングと流動性はセットであると覚悟を決める必要がある。

 今後の日本企業では人材の質が、今まで以上に競争力の源泉となっていく。人材のストックとその変化(=リスキリング)が人的資本を形成していくのだが、若者は、自分を育ててくれる企業、自分が育つような企業に集まってくる。

新しい資本主義におけるリスキリングは、従業員個人に任せてはいけない。会社の責任として進めていくことにより、企業が継続的に反映する原動力となっていくとともに、豊かな日本社会の形成にも資するだろう。

以上の "CEOラウンドテーブル" の企業サイドに立った提言について : 実体験を踏まえて、一個人で働く人に立つ側としての異なる見方、筆者の意見を端的に書いておくことにする。思うに、働く側からすれば

  • 決して Re-skilling by Employer ではない。むしろ、
  • Learning by Employee であるべし、と考える。

▶︎ 日本の今の労働市場、企業の従業員に対する政策は 「企業社会主義」的な平等公平性などの重視に片寄りすぎだ。

正しくは、

▶︎ 休暇自由度など働く時間帯の自由度を高め、働く人の時間的拘束を削減する。

あるいは、

▶︎物理的・地理的な働く場所をより柔軟にする。働き方総体における雇用される人たち従業員側の自由度を高める。

その効果として、

▶︎ 働く人が自ら全く自由に学び直し『学び加え』などをする。リスキリングなどという会社都合による上からの押し付けではない。

▶︎ 個人選択で職種転換も含む、転職(や会社を変わること)などができる姿が経済社会としてはより正しいと思う。

早稲田会議の提言はあくまでも『 CEOラウンドテーブル』である。企業経営者視点の議論、提言である。だから当然『会社側の思考』から抜け出せていないと評価する。これは仕方ない

 

会社という日本の働き方の文化風習的な古い面打破する。職種を変え職業を変えること。これら全ては日本国憲法が保証する国民個人の職業選択の自由である。学ぼうと学ぶまいと、全ては個人の選択の自由に委ねる、それが正しいと思う。

 

💮最後に、口直し的なご紹介を。

『ロシア点描』”まちかどから見るプーチン帝国の素顔”  小泉悠 氏の一冊…今読んでいるが最後にウクライナ問題に触れているが、全体的には ロシア と ロシア人、その生活や街中の市井のエピソード。まさに点描で、実に面白く読ませていただいています。昨年の五月に出た本で小ぶりです。

超おススメ