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「世界史の分岐点」と「奇書の世界史」

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とっても大切なことを学んだこの一冊に出会えたこと。予約が入っていなくて期間延長して全部を読めたのは、まさに奇跡的、邂逅です。そしてこの偶然が必然になる。(追記)一期一会

「世界史の分岐点」▶︎そのessenceをここに

(激変する新世界秩序の読み方)

SB新書 (橋爪大三郎佐藤優)
2022年1月20日初版第2刷発行だから近著だ。

この書物、博覧強記と思える2人の識者によるレベルの高い会談と解説から構成されており、

  • 読みやすい(一方的にならないから)
  • 理解しやすい(合いの手が入るリズム)
  • レベルが高い(歴史から現代を解く、説く)

ヨーロッパで今現在進行形のロシアとウクライナの問題が発生前の脱稿だが、思考形態的に民族と宗教(文明と文化の違い)と政治の話がうまく噛み合った解説をしてくれるので、腑に落ちる。私は名著だと思う。

前書きで橋爪大三郎氏が
“近いうちに、「世界史の分岐点」が訪れる。日本も世界も、その激動に飲み込まれるだろう。避けることができない。本書は、それがどんなものか、なぜ起こるのか、詳しく論じている。”

と書いている。まるでロシアによるウクライナへの軍事侵攻を予言しているかのようだ。

本書で取り上げるトピックは4つ。

経済/科学技術/軍事/文明、だ。どの分野も近い将来、激動と言うべき大きな変化が起こる。「世界史の分岐点」である。

  1. 第一章 : 経済の分岐点…「アメリカ1極構造」が終わり、世界が多極化する
  2. 第二章 : 科学科学技術の分岐点…人類の叡智が、新しい世界を創造する👉後述追加
  3. 第三章 : 軍事の分岐点…米中衝突で、世界の勢力図が乗り変わる
  4. 第四章 : 文明の分岐点… 旧大陸の帝国が覇権国の座を奪う

交易は、資源を移動させて、不均等だった配分をより均等にし、人々に利益を与える活動です。足りないものも持っていくので、足りなかった人は喜びます。お返しがもらえるので、持ち出す側も喜びます。喜ぶ双方の中立をするのが、商人です。商人は仲介料を取れるから喜びます。ウィンウィンのゲームで、すばらしい。

 すばらしいけれど、高価な物資を持って移動していると、奪われてしまう。(橋爪大三郎続く…←ストーリー的に簡単な説明なんだけれど理路整然としていて非常にわかりやすい。

グローバル化がさらに進む21世紀、旧大陸が新大陸に対して優位を取り戻す、と言う話をしました。この文脈で、中国の「一帯一路」政策を考えてみたいと思います。「一帯一路」のポイントは、アメリカを外している、ということです。

海は、旧大陸と新大陸の間にあって、世界をつなぐ。ここ500年はずっと、海の時代でした。

中国はそれに対して「一路」、つまり陸路の復権を提案した。旧大陸地政学的な再配置を行おうと言うのです。さすが合従連衡を唱えた中国には、策士がいるものだと思います。

「一路」は、中国を起点に、高速道路で中央アジア、ロシア、中東、ヨーロッパを結びます。物流の幹線です。飛行機より遅いが、飛行機より安い。船より早い。特に海を持たない国々は、中国の借款で社会インフラを建設すれば、中国への依存を深めます。

「一帯」のほうは、海上輸送の安全保障を、アメリカに代わって中国が担当する用意がある、というメッセージになります。旧大陸に、経済連携と政治的共通利害を見出し、アメリカに対抗しようという狙いが透けて見えます。(橋爪大三郎

  • ヨーロッパは、陸路に熱心でなかった。イスラムは、海路に本気でなかった。インドは、陸路が細かった。中国は、陸路と海路の両方に支えられていた。こういう文明の歴史を背景に、今中国が、21世紀の地政学的再編の主導権を握ろうとしています。(橋爪大三郎

資料編「世界史の分岐点」を理解するための参考図書

2022/10/5 (水) こんなことを考えた。

【番外編】ロシア・ウクライナ最新情勢分析
✴️ 動員令発令で自らの首絞めるプーチン、前線の精鋭部隊も崩壊でますます苦境に

(JB PRESS、木村 正人 2022/10/05 17:00)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72123?utm_source=t.co&utm_medium=referral&utm_campaign=SPheaderButton

動員令発令で自らの首絞めるプーチン、前線の精鋭部隊も崩壊でますます苦境に 4州併合宣言もウクライナ軍の進撃を止められぬロシア軍、国内世論にも異変(1/6) | JBpress (ジェイビープレス)

以上は真面目な堅い政治と社会と文明の話でしたが、合わせて同時に読んでいるのがこちら🔻

💮全くの偶然で図書館で『今日返却された本』の場所でこの2冊を見つけた。2冊とも最近の発刊書だが、予約が入っていなかったから並んでいたフリーの本で、"世界史" が共通。偶然にしては巡り合わせを感じるのでした。

  • そもそもが近くの信金口座に所用で硬貨を含むATM🏧入金に行ったついでに立ち寄ったら、置いてあった。

偶然が必然になる。面白い。

 

✴️ さて、10/24 最後に残しておいてやっと読み始めた箇所から重要なことを抜粋し、備忘メモにしておくことにする✍️

まだ読み続けているのだけれど最後に読んだ 第2章 科学技術の分岐点 ここで初めて知った情報。これは見逃せないのでメモっておく 断片的 key word :

『中国が宇宙を支配する日──宇宙安保の現代史』|執筆ノート|三田評論ONLINE

https://www.mita-hyoron.keio.ac.jp/literary-review/202106-3.html

『中国が宇宙を支配する日──宇宙安保の現代史』|執筆ノート|三田評論ONLINE

  • 「驚くべき新技術(EDT)」… (橋爪) 追加で、NATOの科学レポートに何が書いてあったか、報告します。『Science and technology trends 2022 to 2040』

 要点は、2040年までに、4つの分野で大きな変化が起こるであろう。第一が、AI。第二が、interconnected network (ネットワークの連結)。大さんが、分散処理。第4が、デジタル。これは、人とモノと情報が結合するだろうみたいな話です。

 次に、新しい概念として、EDT (Emerging and disruptive technology) 。ディスラプティブ disruptive とは、「おったまげ」のような新奇なニュアンスです。超革新的な技術が新しく出てくる。どういう分野で今後20年に現れるかと言うと、データ、AI、自立システム、宇宙空間の高速移動、量子技術、バイオ、新素材。しかも、これらが組み合わさって、新しい創発効果を生むだろうと。例えば、データとAIと自律システムとか、宇宙空間の高速移動と素材とか、がくっつくとえらいことになるだろう。そんな分析ですが、説得力があります。

(中略)

 このレポートの特徴は、民間のことはほとんど書いていないことです。例えば、核融合や電力は、触れていない。軍事用じゃないからです。ともかく、専門家が議論に議論を重ねて、20年以内に起こりうる変化を求めている点は、信頼できると思いました。

(佐藤) 特に興味深いのは、やはり「コンビネーション」ですよね。1つの技術だけでなく、複数の技術を結び合わせた時に、安全保障上どういった脅威になり得るのか。

(橋爪) はい。技術は、単発ではなく、別のものと結びついて、産業や世の中をガラッと変えていくのだなと。NATOは偉いなと思いました。

最後にTwitter発信したことをそのままここにも転載しておくから、みなさんは10年後の自動車産業界を見てみて欲しい。

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🔻🔻

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↑ この一枚、"きんとんうん" に見えた (笑)

願わくば、"きんとんうん" に飛び乗って、タイムマシン風に一足飛び。10年後、20年後の未来を見てみたいものだ。

この願いを叶えてトヨタがテスラとどういう位置関係になっているかを見て)くれるのは私の次の世代、さらに続く『孫』世代になるのだろう。