先崎彰容『ナショナリズムの復権』
著者(日本の思想家)先崎彰容
書籍📚ナショナリズムの復権(ちくま新書)
2013/6/10 終章・戦後思想と死の不在 から
引用。P.220
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たとえば国家を考えるうちに、高坂正堯 (1934-1996) は次のように思った。
国家には三つの要素がある。「力の体系」「利益の体系」「価値の体系」
この三つがからまりあって国家はできあがっている [ 高坂 1966 - 19 〜 20 ]
そして戦後の日本は経済成長=利益の体系だけを国家目標とし、一方で力の体系はアメリカの軍事協力にゆだねてきたのだった。そして、価値の体系を置き去りにしてきたのである。
価値の体系とは、私たち自身の生き方や死に方について考えることである。生死をどう理解し、どう処理してきたか。ここから国家のあり方について考える際、出発するということである。
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