2023年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作 優秀作品展…以前紹介をここに受けて来たことがあり、今日行き方を思い出しながら行って来ました。(JR立川駅五番乗り場から立川バス)
☝️アトリウム1
作品 017 矢部もなみ "Un cheval, seul, au loin"
木の彫刻ですが馬の姿が分割されていて不思議な造形。
アトリウム全景 (正面入り口を入るとスロープ型の空中回廊の向こうにはこの空間)
美術館・図書館の玄関を入ると広々とした吹き抜け空間が出迎えてくれる。開放感 Max。
空中回廊のようなスロープ型の坂上から下を見下ろす👇
美大だから当たり前だけど、どの作品もとてもユニーク。超・唯一無二です。"超我"
各作品の解説文は美学・哲学的。評論文は学生の作者と指導教官のコメントが展示されています。読むと深い思考に遭遇できて、普段あり得ない特別な刺激を受けます。まさに非日常。
美術館の絵画よりも 現代アートでテクノロジーも使われていて、iPhoneやiPadを使いインタラクションする作品とかもあって最新のliberal arts ってほんとうに素晴らしい❗️
自分が学生時代学んだ社会科学系とは全く異なる。耳に馴染んだ当たり前の常識はここには皆無。よく知る世界は皆無。経営学や法学・商学・経済学と無関係の別世界。だからいい。
☝️009 夜の星 樽木マリア、青森の海辺を散歩した時の体験をもとに描いた作品。
どの卒業制作作品も、私の心の奥底に潜む感性に鋭く語りかけて来ます。いつもの日常とは違う空気。普通ではない空間。目の前の物体が不思議で次々と脳トレになる。没入感。
油絵などの絵画も数点ありましたが、むしろ他の “製造された” 作品の着想と作り上げるのにかかるであろう時間と労力、その苦難・困難さが語りかけてくる、伝わる。
いわゆる銅像的な伝統彫刻やありきたりの絵画はいっさいありません。生活の役にはまったく立たないものたち。しかしここでの作品群は、「生きること」を突き詰めて考えているアート系の彼ら学生たちの真剣さと心や考えの深さが胸を打ちます。
2階から3階への空中廊下👇
👇(建築コース)建造物のモデル
(特筆作品 : 下の写真)構想と提案は「埋立地と埋葬」についての設計提案で、町田の方の "麻溝台" が舞台となっている解説の付く模型。
- phase 1. から、2. 3. と埋め立てして埋葬地を建造していく建築プロセスを含む実行プランになっている点に感服。
- 本格的なコンセプトと現実の問題にとても感心しました。
埋立地はやがて年数が経つと定着し、元の土地とは違うまた新たな土地として定着する的な…概説の解説文が納得度高く。コンセプトがユニークで最初と最後の二度見をして来て、これが展示最後の撮影となりました。
作品087 デザイン専攻 (建築コース) 鈴木正義氏
『埋立と埋葬のはざまで』模型:750x2730x900
作品は合計109点だったことがパンフレットから分かりました。以下▶︎に付記しておきます。
専攻課程は多岐にわたります。書き出すと、
▶︎日本画学科、油絵学科(油絵専攻) (版画専攻)、彫刻学科、
視覚伝達デザイン学科、工芸工業デザイン学科(クラフトデザインコース)、(インダストリアルデザインコース) (インテリアデザインコース)、
空間演出デザイン学科、建築学科、基礎デザイン学科、芸術文化学科、デザイン情報学科、
- クリエイティブイノベーション学科…ここの「左利き技あり - 日常生活における左利きの工夫 - 」は生活に根ざした視点で素晴らしかった。(自分が左利きなので) 実用新案権方面の作品でした(写真ないけど)
他にも映像学科、美術専攻…とありました。
展示の最後には映像の部屋があり、作品を流していました。
▼現実世界に戻って…
サマリー : 立川駅北口11:15発のバスで正午前にキャンパスに着いて、作品群をほぼ7割から8割じっくりと鑑賞。
気づくともう午後2時前になっていました。
- 思いついて、学食を探すとキャンバス地図ですぐにわかって○号館地下の第二食堂というところへ行きました。
- "MAUランチ" ¥450。学食はお財布にとてもやさしい。うれしい。おいしい。
食堂はどこの大学にもありがちな感じです。
フロアは広く、この日月曜日は学生も多くなくてパラパラと。女性の二人連れ、3人グループがちらほら。他はひとり飯の男性や女性です。
大きな長いテーブルの離れた席に座りました。そこで私もひとり食べながら、4x年も前になってしまった自分のあの頃・学生時代を思い出し…。滅多なことで経験できない稀有な食事をゆっくりといただきました
なんとも不思議な感覚でした。非日常の💮
☝️武蔵野美術大学 028 百器夜行
以上、 2023年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作 優秀作品展にて。撮影は許可をいただいています。