本題 : “The Conductor”
オランダ生まれで幼少期にアメリカ人労働者夫婦に「買われた」主人公が、自らの生い立ちに気づき、それに負けずに自分の目標を突き進む痛快さ。音楽社会の女性蔑視を自らの克服し、名を刻んだ人の実話から。
👉 邦題の付け方にそもそもの男女差(別)あり、区別の心と有利な宣伝の商業的思惑が見え隠れする。作品中のエピソードもそこにある。男と女…恋愛か夢か究極の選択。
1910年代の時代背景として、アメリカNYであっても女性への固定観念が根強い。更には階級差、移民・養子、LGBT蔑視などが主流のストーリーに絡む脚本内容だ。
エンドロールで、しかし、その後の音楽界ランキングに女性指揮者の名は出て来ない事が淡々と告げられる。
性別特性による客観的な男女差の実態と、ポジションや役割に就くことに対する別性からの嫉妬から出る情緒的差別。それは社会的に適切に区分けされ埋められるだろうか。現代も変わらぬ普遍的な課題と思えた。