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「さよなら!僕らのソニー」

立石康則著、文春文庫 2011-11-20
 ◆著者が共感を持ち、ほぼ思い入れを隠さない旧世代の井深氏、盛田氏、大賀氏、の創業者組みは、プロダクト・プランニング重視派であり、消費者に感動を与える新製品を世に出し、ヒットさせて来た。
 ◆対するストリンガー氏、その前任でストリンガーをCEOに指名した出井氏はアンチ・プロダクト、コンテンツサービスやゲーム・エンターテイメントを重視するとして、筆者は善悪論的に対比する。ストリンガー流の「欧米式マネジメント」への揶揄がやや強く、その点でかなり公平さを欠いていると思える評価も多くある。
 ◆しかしながら、「概ね」ソニーのテレビ事業の凋落ぶりと、テレビ事業における韓国メーカー(Samsung,LG)の台頭ぶりなどを大所高所から正しく描き、家電王国だったニッポンのテレビメーカーの実態を良くあぶり出している。
 ◆新書版で章立てが時系列。各時代の経営者と経営の主要な流れがつかめる書き方とその中身になっているため、読み応えは抜群であると言ってよいだろう。
 ◆したがって、おススメとしては「少し批判的に読む」ことを提案したい。そうでないと、一方的な「日本的ものづくり経営への礼讃」、「コンテンツビジネスは悪」と言う、一種のステレオタイプに陥ってしまう。全体に筆者のソニーに対する個人的な思い入れの基調が前面に出る著述なので、その点は割り引いて読むとよいのではないだろうか。
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