【前置きとして】先立って次の投稿を出した▼
リンク🔗▶︎ネット事業ユーザーが知っておくべきこと - ときおり人生ジャーナル by あきしお @accurasal
これについて関連する事実を記録しておこう。
(1) ”Freemium” フリーミアムという概念
もう何年も前になるが、いわゆるWeb1.0の頃だったろうか、”Freemium” フリーミアム、という概念が世界で流行ったことがあった。
- (調べたところ末尾に資料もつけたが、2000年のことらしい)➡️この頃、私はボストンからシリコンバレーに大陸内で転勤した頃にあたる、
確か当時勃興してきたウェブによるコストレス、コストミニマムの風潮から出てきたものだったかと理解している。🇺🇸 Silicon Valley発の考え方ではないかと認識している。
当時その ”Freemium” のデジタル書籍も無料ダウンロードができて、自分もどこかに保存したことまで記憶している。
これはソーシャルメディアのプラットフォーム(運営会社)がユーザーには無料でそのサービスを提供するもの。
カラクリとしてはなんのことはない、ソフトウェアの開発にはむろん初期コストはかかっているけれど、コンピュータプログラムは一度作り上げればあとは改版やメンテのみでコストは限りなくゼロに近づくともの。なのでウェブやデジタルデータは(大量に保存するための記憶の費用以外は) 運営するサーバーのコストくらいに収斂していき、サービスにかかるコストが理論的には限りなくゼロに近づいていく。
だからサービスメニュー、つまり使える機能が多かったり、より高度なサービスを受けられる『有料会員のサブスクリプション収入』により無料会員分のサービスコストをカバー、負担していく、イケる、という考え方での事業方策である。
🌾フリーミアム - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%2595%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259F%25E3%2582%25A2%25E3%2583%25A0
(2) 「イノベーター」階層や「アーリーアダプター」▶︎先行者利得での無料獲得❗️
さてそこで私は最も初期にサービス開始した”Evernote” アプリを初期ユーザーとして使い始めた。いわゆる「イノベーター」階層に属するユーザーだったわけだ。だから費用はサービス、つまり無料だった。
この無料サービスでは、自分の好きに "ノートブック" 領域を区別していくつも設定し、そこにテキストデータのみならず、画像や音声も保存できる「ノート」を作れて保存する。確か件数だって無制限だったはず。
なお、有料サービスと無料の差異は、
- アクセスできるデバイスが2台に限られる、とか、
- オフライン時にはメモを呼び出せないなど。
無料版では使い勝手がかなり落ちる。だけれども、これら無視できる程度の制限なら、ユーザーはその使い方を適応して合わせるべく変えるだけで苦もなく対応ができる。だから、私にとってはこれは全くといって問題はなかった。
その上で、このアプリは使い勝手がすごく良いのでそれこそたくさんの情報や知見をEvernote にこれまでアップロードしてきた。途中、パソコンに データもバックアップしておいた。
おそらく今も数千件のノートを保有している。
(3) 蜜月の終わりは突然にやって来た
ところが、一、二年前に運営するプラットフォーム企業がM&Aされたらしい。なんら明示がない。また自分としてももしかしたら買収のニュースを見落としたのかもしれないが、はて、どうだろう(別途検索してみる)。
全く気づかないうちにどうもイタリア企業が持ち主に変わったようだ。
それはサービス画面のプロバイダーのロゴで気づいた。なぜこう言うかといえば、公式にその買収ユーザー通知などなく、普通にサービスが続いていたから。画面のレイアウトはそれまでもバージョンアップなどで都度変わってきたからあまり⚠️注意を払わなかったのだが、使い勝手が変わっていたこと。
このことに気づいたきっかけは、ノートブック数の制限やらノート自体の上限数が少なくなり、そのアラートがある日突然入ってきたり、さらには一時期一時的だったけれど、検索ができなくなったことがあった。
そして新たなプログラムや有料の料金の種類が表示されて、サービスのメニュー切り替えを『勧奨』する表示が何度もスマホ画面に出てきて、次にはなかなかすんなり進めないなど、意図的に不便さをビルトインされたようなことがあった。
要するにPF側がプログラム設定を変更して明らかな「邪魔」をする。もしも意図したことが別にあろうとも、使い手側にそう思われたならNGである。そんな風にアプリ画面が変わったり、ある日今までと違う画面通知が出てきたことなどがあり、とても使いづらくなってしまっていることがある。
(4) 事業買収により、ユーザーに悪影響が...
整理すると、 要するにEvernote アプリはそのサービスの知財を一切合財保有して運営するプラットフォーム会社のオーナーが買収により変わった。今までの機能やその費用メニューなどがユーザー側の事前同意などなしに、あるとき一方的に変更されてしまったのだ。あえて付記しておくけれど、有料ユーザーには通知や、以降の話はあって、私のような無料ユーザーだけこの『仕打ち』なのかもしれない。
(5) IT分野のベンダーロック問題
これがいわゆる「ベンダーロック」である。このケースでは預けた自分のデータを"人質" に取られて有無を言わせずにサービスレベルを変えてしまう、
👉ストレートにいえばそういうこと
(5) 今後に向けて。さてどうする?
これらの変化により無償サービスの使い手である私にはさまざまな意味でこのアプリ自体が不安定なシステムになった(成り下がった)。当然このことに注意せざるを得ない。だから対応として今は過渡期のつもりで暫定的に以下の通り
- 大事な記録はこのPFのアプリにはアップしない👉件数制限で新規ノートを作れないから、既存のノートに内容追記だけしている
- 別のところに記録をしておく、あるいは
- できるだけ複数のアプリや場所にダブル保存するようにしている
そんな風に急遽対応を変え、今に至っている。
そして今頃ではあるが、Evernote について検索をかけたら、いくつもの情報が出てきた。下記
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Evernoteからの乗り換えでオススメのメモアプリ5選 無料で使うならどれがいい?
出所 - ITmedia Mobile
Evernoteからの乗り換えでオススメのメモアプリ5選 無料で使うならどれがいい? - ITmedia Mobile
Evernote難民必見!「改悪」と言われるアップデートの原因を解説!
– 業務効率化ガイド|業務効率化のノウハウを発信するメディア
Evernote難民必見!「改悪」と言われるアップデートの原因を解説! – 業務効率化ガイド|業務効率化のノウハウを発信するメディア
(報道から)出所 : IT Media Mobile 2024年4月26日
Evernote日本法人の解散、「アプリ終了」との誤解につながる サービス改悪、告知不足がユーザー離れに拍車
オンラインメモサービス「Evernote」の日本法人、エバーノート(東京・中央区)が解散する。政府の機関誌である官報で公表した。突然の公表にユーザーからは戸惑いの声が相次ぐ。中には「サービス終了」とのデマもある。
[金子麟太郎,ITmedia]
オンラインメモサービス「Evernote」の日本法人、エバーノート(東京・中央区)が解散する。法律、政令などの広報に利用される官報で公表した。突然の公表にユーザーからは戸惑いの声が相次ぐ。中には「サービス終了」とのデマもある。( 中略 )
Evernoteは2000年にステパン・パチコフ氏が立ち上げた。スマートフォンやPCの普及が進むに連れ、メモなどのテキストだけでなく、画像、動画、音声、PDFなど、多様なファイルを扱えるようになり、Evernoteの名は世に知れ渡ることになった。以上(報道)出所 : IT Media Mobile 2024年4月26日から。
最後に感想として、IT企業やプラットフォームサービス企業を買取り、サービス事業を承継することはいいことだろうが、「サービス改悪」と評価されるのでは買収した意味がないし、買収したコストを回収できない恐れが出てくる。お客様を抱えているビジネスはやっぱり評判や支持されていることが大切なんだ、という教訓