つい数日前のこと、トルコで現職のエルドアン大統領が再選を果たした。この結果は、ウクライナ問題における今後の対ロシア・NATOとの同国の立ち位置、なかんずく欧州情勢に影響するものと分析されている。
一方先ごろ、アメリカで次の大統領選挙に関する立候補表明の動きがあった。後述の報道にもかかわらず日本メディアの反応は薄い。取り上げてコメントすることもない。まだこれから先々が長くて情勢が流動的すぎるからだろう。
🔗米大統領選、ペンス前副大統領と元NJ州知事が出馬表明へ=関係筋 | Reuters
https://jp.reuters.com/article/usa-election-pence-idJPKBN2XM1NL
🔗米共和の前NJ州知事が出馬表明、大統領選 反トランプ鮮明に | ロイター https://jp.reuters.com/article/usa-election-christie-idJPKBN2XS1PM
◉ 一国のトップを決める選挙。その動態に影響を及ぼす変数はとてつもなく多い。そして、
✳️ アメリカ大統領選挙の結果が人類の歴史の方向を変えてしまうこと。それはある。
就任した大統領その人と率いる政権の硬軟の度合いが地域紛争への米国の関わり方にダイレクトに作用する。結果的に世界情勢を大きく左右することがある。それは事実、実態だろう。
過去10年間、米国政権の世界運営への関与度合いは大元から転換し変容した、と言われる。簡単に言えば『世界の警察』の放棄。その立ち位置を維持することはもはや無理。国家の根本的な基本方針を大転換した。
共和党、民主党の二大勢力による政権担い手の排出は変わっていないが、対外政策と外交面で米国大統領はその世界情勢への影響力と現実の関わり方を変えた。自国内部の問題へと大きく舵を切り、重点シフトしてきた。
米国の大統領選挙。そこに変化変動は避けられない。どうする大統領候補者。候補者自身が立候補を途中で取りやめることは多くある。
同じ政党において候補者同士の調整、影の実力者・支援者、候補者への説諭なども作用する。選挙戦途中での世論調査結果の分析に基づく選挙戦術の転換。
ありとあらゆる関係変数の+と−の要素はスパゲッティの如くに複雑に絡み合う。"人" である候補者自身心の変化で迷う面や毀誉褒貶も。
スキャンダルが漏れ出たり、あるいは意図的にそれらが拡散されるといった実質的な妨害も多く出る。故意に反対勢力が敵を引き摺り下ろす目的で仕掛ける、ディスインフォメーションも。
✖️ 更に恐ろしいこと。今後、生成AIによるfakeニュースが拡散して混乱を引き起こすこと。有識者は既に想定している。日本にいる我々もことの成り行きをよくよく注視しなければ。メディア報道の一喜一憂から離れ、冷静に事実と大局を見極めたい。
・前置きが長くなってしまった。
一番の期待 ▶︎ それは強いけれども”まともな” 対外感覚と外交プラクティスをしっかりと発揮すること。国際社会で "大人の対応" をキープする。世界の自由と平和を希求する米国を率いるアメリカ大統領である。。(^^;;
✳️ いま読んでいる一冊。『亡命トンネル29』
▶︎ 歴史が証明する国際紛争の危うさに対するアメリカ大統領の国際的な大きな緊張事態への対応についてわれわれは特に学ぶべきことがある。なぜならわれわれ自身の平和と安定に影響を及ぼすものだからだ。
▼
『亡命トンネル29 :ヘレナ・メリマン,中島 由華|河出書房新社』を読書中▶︎
✖️共産主義ソ連に支配された東ベルリン。まず有刺鉄線、鉄条網を敷設し、次いでコンクリート壁を建てて東西ベルリンを隔絶したその東側政権の試み。その端緒、先陣が切られたまさにそのとき、当時の政権最高者にして、ずっと英雄視されてきている J.F. ケネディは、何もせず東側とソ連のやり口を静観し、何も手を打たなかった史実をこの本から知った。
歴史の事実は、残念だが現在の問題にもつながっている。キューバ危機の史実が示す通り、危うい瀬戸際で軍最高司令官として果敢な勇気ある判断なくば、悪の枢軸による侵略を止められない。それは歴史が証明している。
(当時のReuters報道からの抜粋)
ウクライナはロシアにとっては歴史的なつながりが強く経済的利益を持つ国である一方米国人にとってなじみの薄い国。
▶︎対するオバマ大統領の「断固として戦う用意」はロシアのウクライナに対する姿勢とは比較にならずプーチン氏はその点をよく把握して▶︎2022/2に何が起きたか🔗↓当時の報道を復習してみる。
焦点:緊迫化のウクライナ情勢、試される米大統領の「覚悟」 | ロイター
https://jp.reuters.com/article/l3n0lz05g-analysis-obama-ukraine-idJPTYEA2201X20140303
当時の報道はこう続く。
亡命トンネル29 :ヘレナ・メリマン,中島 由華|河出書房新社
冷戦下のベルリン。大学生のヨアヒム・ルドルフは、脱出を願う東ベルリン市民のため、西側から地下トンネルを掘り始めた!
シュタージのスパイ、仲間の裏切り、投獄と尋問……。度重なる苦難のなか、自由を求めた若者たちの大胆不敵で命がけの作戦がはじまる。
1962年夏、緊迫のノンフィクション。
▼▼▼
2023/6/6 火曜の日経新聞8面(国際1)にこんな記事が出ている。
中国「秘密警察」世界100ヵ所超、国外で言論監視、秋葉原でも。民間装い立証困難。
"拘束や聴取、主権を侵害" (阿古智子東大教授)