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「失われた30年・どうする日本」

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正しい、でも付け加えるべきだ。変わらないが過去は忘れず、そこから反省点と未来への課題や諦めない夢や目標を吸収し昇華しつつ、#未来志向で考える こと。それが大切だと思う。現在に最善を尽くすためには過去からつながる今日を生き抜いて、さらに明日を夢見ることが絶対に必要だ。

過去〜現在〜未来

『ファクトをしっかりと調べて、"全体知" をもって考えることがなにより大事。』

第2回(8月)の講師:一般財団法人日本総合研究所会長の寺島実郎氏の話を聴きました。大切なメッセージの情報量が多過ぎて、その全てをここでブログに書くことは出来ません。その一部分を本メモにまとめました。(この講演内容はYouTubeで期間中誰でも聴けるものです。)

👉寺島先生の講話は『埋没する日本』の認識から始まりました。講義全体1時間半のうちの最初の35分弱を占めている。
『健全な危機感』を持つ。

  • アベノミクスの幻影👇
  • 目標 : 2020年度日本のGDPを600兆円にする👉その後何も言わなくなった。結果はどうだったか?
  • 日本の名目GDPは536兆円だった。おどろくべき下回り
  • 536兆円は、14年前2007年度と同じ
  • 2030年に向けて日本をどうするか盛んに議論が始まった。内閣府が上からの目標としてエネルギー基本計画にかぶせてきている数値として、2030年663兆円を目指すと言っている(経済産業省の数字ではない)
  • 昨年度536兆円を663兆円にするという、その差130兆円のボリューム感の認識は?

GDP : 創造している付加価値の総和(第一次、第二次、第三次産業の生産合計)

  • 日本産業の宝とも言える「製造業」その喪失している付加価値の全てをかき集めても、120兆円の規模感であること。
  • それを、10年間でGDPを130兆円増やすと言う計画だが、120兆円のマイナス状態からプラスの130兆円(663兆円)に持っていくと言う規模感を考えれば、どれだけリアリティーがあるか
  • そんな中、「ディベロップメント(開発)」を実現しながら、「サステイナブルであること」を実現すること。これが重要
  • この段階で「健全な危機感」を共有したい。ネガティブでも自虐的な話でもない。健全な危機感を踏まえて創造的な構想が動き出す

(日本の埋没)

◉世界のGDPに占める日本のGDPの比重を見ると、2000年日本は14%…これが過去最大となったのは1994年の17.9%、つまりほぼ18%だ。それが昨年2020年に日本は6%となった。つまり最盛期の3分の1の規模に縮小したと言うことになる。→日本の埋没

◉1945年WW2、戦争に負けて5年後1950年GDPが世界に占める比率は3%。そこから前回の東京オリンピック1964年には4.5%、それを1994年に産業力で外貨を稼ぐ国に成長させ、日本の世界のGDPに占める率を17.9%にまで持っていった。そこから2020年を見てみたら6%にまで減ってしまった。

◉世界の経済機関が出してきている10年後の2030年の予測値を寺島私なりにまとめてみると、アジア32%米国22%、日本は4%と言う予測になっている。(ある意味「元の木阿弥」)

アジアの数字を見てみる。2000年(9.11前年)7% 、2010年(3.11 前年) 17%、2020年(パンデミック) 25%、そして10年後2030年の予測はアジア32%である。一方アメリカは、2000年30%、2010年25% 2020年25%、2030年度(予測) 22%

恐縮ですが、ここから先はYouTubeの講演を直接聞いていただいた方が良いと思う。

https://youtu.be/CjTZtuIuH7I

YouTube配信期間:8月31日(火)までの限定配信

途中(日本製鐵)の企業価値つまり株価時価総額は2兆円、日立製作所は6兆円。トヨタ30兆円。対する米国GAFAMの時価総額合計の話などマクロの企業価値の話などなど。

出典 : 8/27 日本経済新聞 11面「GAFA日本株超え 時価総額770兆円」スクショ貼ります⤵️

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日本産業の弱点としての2つ。

「総合エンジニアリング力」の欠如。その象徴として三菱重工のMHJジェット機開発頓挫の話、そしてなぜ日本は技術力があるのにワクチンを自国で作れないのか、と言う話が出てくる。

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至極納得してしまったこと👇

これまで上のスクショ、真ん中の箱 : PHP』- Piece and Happiness through Prosperity …豊かさを追求すれば平和と幸せがついて来る、そういう産業哲学で来たニッポン。

円安は是。輸出する製造業は、通商国家の最たる姿。資源のない日本は資源とエネルギーを輸入で調達し、加工して付加価値を付けたあと、製品輸出して外貨を稼ぐ。貿易立国だった。

冒頭に掲げた松下幸之助さん、本田宗一郎さん、森田昭夫さん、これら "製造業のスター創業者たち" が日本経済の再生と開発をリードしてきた。91歳となったスズキの鈴木修氏もそう

☝️は、50分を過ぎたあたりでの、『進路』

寺島先生の結論、ご主張をまとめる前に、

ところで、私個人の問題意識としてはこんな感じである。👇

1️⃣  百貨店的経営だった電機業界の旧弊。(結果)持つべき、かつ、80年代後半の世界一位を保てたはずの半導体事業をほぼ失いました。産業のコメと言いながら…

(背景と要因)護送船団方式の硬直的な政策が時代環境に不適合になったこと、ならびに当時の経営者のニッポン的同質性・同和性と予定調和型の経営意思決定、更には、未来を見透すオリジナリティーや透徹した哲学の欠如 この3点が要因だと思っています。

2️⃣ 現在、世界はSNSを使った情報拡散により国家と民の意思の分断が起こり重大な民主主義の危機を迎えています(資本主義の蹉跌)。

アフガン撤退を決め、対中で経済安全保障に躍起になる米国の歴史的変容を我々はまさに今リアルタイムで見ているわけです。(末尾に🔗あり)

3️⃣ 米国モデル追随型ニッポンの国際競争力や国際社会におけるプレゼンスでの更なる喪失感、低迷がさらに懸念されます。

のような現状認識に立って、これからの経営者の資質と企業統治、など日本産業と人材育成の面をどのように俯瞰されご覧になっているか、直言的な提言あるご意見など、大いに伺いたい。

 

さて,本論に戻りましょう。講演から導かれる答え・これからの考え方は、

✴️イノベーション(DX、グリーン)ばかりが流行り言葉になり、一見かっこよく聞こえる風潮があるが、そればかりがもてはやされる方向性では不足があること。

✳️ファンダメンタルズ(原点回帰の産業基盤強化)重視が不可欠であるということ。

具体的には基幹産業としての

1、食と農

2、医療と防災、これらが重要である。そしてまた、必ず輸出産業につながってくる。

この辺のご主張、つまりは上に貼った画面コピーの、右は大事だけど、実は左のことがさらに大切だということ、両方が必要である。その具体的な説明が丁寧に語られました。

 

随分と長くなりましたので終わりはこの辺でとします。ちょっと雑なまとめになりましたが、すみません。

第2回(8月)の講師:一般財団法人日本総合研究所会長の寺島実郎

末尾リンク : 

『健全な危機感を持つ』…読んでほしい🔗

https://andy-e49er.hatenablog.com/entry/20210112/1610441839

  • アフガン撤退を決め(誰がなぜそう決めたのか)
  • 対中で経済安全保障に躍起になる米国の歴史的変容(2000年の9.11.同時多発テロから始まった)それはなぜか
  • 何を産んだか、我々に何が起きるか
  • まさに今、2021.8月の熱い夏にリアルタイムで見ている。五輪の日本。騒乱のアフガン。ミャンマーはどうなった
👉 17歳のサッカー⚽️アフガン代表選手はなぜ命を賭けたのか。彼の夢?それとも恐怖? 知らないこと、それが恐怖。それは命の危機。