ここ数年継続してDMを頂いている某マーケティング目的のセミナー実施団体(そこの批判はしたくないので匿名化します)で、
今回こんなテーマが目についた。
🔻何某のSpecial🔻
■■ リモートワークの実態を見える化×業務プロセスを最適化 ■■リモートワークのこんな課題も、プロセスマイニングでズバリ解決!
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「リモートワークになり社員の業務の実態を把握できない」
「リモートワークだからこそ、効率化を図るため、業務プロセスを最適化したい」
「プロセスマイニングツールを用いて、生産性の向上を図りたい」などの業務プロセスや可視化に関する悩みがありませんか?
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これ、普通に受け取ると「なるほど、そうだな、可視化は必要だな」と思う。
だが、ちょっと待て。
日本のある伝統的な大手企業に30年+勤務し続けた私。勤続時にホワイトカラーの生産性向上として、生産の現場改革方法のスター手法、エースであるトヨタ生産方式、いわゆる「かんばん」リーン生産方式(の手法や哲学、理論)から派生した活動に、良い意味でだが、まさに日常的に "まみれていた" 時期がある。工場の生産に近いところで働いていた時期だ。理論的背景の知識を習い、改革、改善の手法は詳しく現場で見聞きした。
具体的には、生産現場を指導して来た業界でも超有名な先生コンサルによる指導会。教えの内容は今でも体でよく理解している、そんな1人だと認識している。
だが、しかし…である。
おかしいではないか。以下、コメントを付記して簡単に論証する。
◎「リモートワークになり社員の業務の実態を把握できない」
👉✖️リモートだろうが職場だろうが、業務の実態を把握出来ていないのは拙いと思うが、それ以前に、「業務の実態を把握」と言う前提や目的が間違っている、あるいは欧米マネジメントに照らして遅れていること。
ジョブの定義記述と人事配置が適切になされていれば、そもそも不要なところに力を入れていることになる。
◎「リモートワークだからこそ、効率化を図るため、業務プロセスを最適化したい」
👉✖️これすなわち、業務プロセスを最適化出来ていない実態があると言うこと。これも上述の通り、あるべき姿とは全く違う。
◎「プロセスマイニングツールを用いて、生産性の向上を図りたい」
👉✖️これも違う。「成果」や求められる結果を出す。そのためには、活動のプロセスの経過を見ること、その軌道修正や指示指導を上が行うことがあるべきマネジメントのはずだ。
◎業務プロセスや可視化に関する悩みがある。
👉✖️可視化すれば、次は無駄・無理・無意味な作業をやめて生産性を改善できる、と言うのが一昔前の「生産性改革」のシナリオだった。古い。
しかし前述のあるべき姿と比較すればすぐ分かるが、" 業務プロセス" なんていうのは生産現場の基本形から持ってきた発想のコトバだ。
セールス、マーケティング、あるいは営業・市場開発、事業開発にはインテリジェンスやインスピレーションが不可欠だが、標準的な業務プロセスなどというものは基本は要らないのだ。また、経理・法務・人事・総務・購買(調達)と言った間接業務、いわゆるコーポレートスタッフでも、ルーティンの業務とは別次元のインテリジェンスを要する創造的な仕事は昔から必要だし、今後はさらに重要で、そこでライバル社との差がついたりするのだ。
👉可視化したとしても、業務の機微を知らない上から目線で闇雲に効率化と言う大義名分の下に改善(を強要)することで改悪にもなりうるリスクは身をもって知っている。それよりも、
会社として持つ経営理念、客観的なミッションの下、定量的な数値目標・定性的な成果目標を社員に与える。あとは社員の創意工夫に任せる。自由度あるやり方を許容する。クォーターや半期に一度、成果を上下一対一の話し合いにより、納得性高く評価すれば良い。そうして結果を出した者を取り立てていく。
✖️見える化・可視化に時間をかけているなんて、それこそそのやり方自体がプロセス改革されるべきじゃないか。もはや周回遅れだと私には思える。
…と言うことで、たまにはこう言う内容も良いかなと、少々吠えてみた(笑)
あなたの会社は今どんな感じになっていますか?何をしようとしていますか?もしも、「仕事の内容を可視化すれば、無意味な作業をやめて生産性改善できる。ムリ・ムラ・ムダの排除、と言っているようなら、それは古き良きものづくり世代の「生産性改革」シナリオです。もはや古い、と思った方が正解でしょう。DX社会がもう到来しているいまどきでは、誰でもそんなことは当たり前になっているからです。
🔻追加🔻 8/20 enaible という名のBostonのスタートアップ社が、社員の生産性をAIで測るのだそうだ👇
@enaibleinc.
https://twitter.com/enaibleinc/status/1270550047336402944?s=21
経営陣や社員の“コーチ役” https://t.co/aCx3c9YRs6
— Andy S. の雑記帳 (Andy-e49er) (@Accurasal) 2020年8月20日
IoT と Big data, 通信ネットワークは5Gで集めた300ものデータを法則で自動計算し、評価尺度は決めておけば、AIと言わずとも評価を出せるだろう。
今までそこは手付かずだったブルーオーシャンかも。さほど難しいとも思わないが、着眼はnice ! だな