日本の大手 車OEM(※自社ブランドメーカーを自動車業界ではなぜかOEMと言う。つまりブランドメーカー)は、この日経記事にあるコラボには適しますが、ERPの個別導入(=各企業が独自にITシステムを入れる意味で)は、各社のカスタマイズ圧力が強く、外資によるその対応は基本的に製品との方向性が合わず、フィットしません。
グローバルに考えるとこの日経記事報道のような業界横断的な同一システムを各社が同じに使う、と言うのは「ちょっと違う」形ですが…。現実にはそれが実現した。こんな旧来の護送船団方式をこの業界では今後も続ける、と言うことでしょう。その端緒を開いてしまったなぁ…と言うのが私の見立てです。
行く末は、この業界プレーヤーが多すぎるので、かなりの確率で企業統合は必至。Player数の縮減方向になりましょう。だから、そのときにこのような共通プラットフォームのITインフラがあれば、結果的に統合効果の追求には叶いますね。
システム導入前時点での会社内意思決定でその意識が各社になくとも、元々の業界特徴や会社側の性質上、(無意識の意識も含め)各社ゴーサインが出たのではないかと思えます。
◉日経新聞記事は著作権法の縛りがあるため、掲載しません。2020/6/19 15面下段の記事。
「車9社、FTA申請連携」
トヨタなど、新システムで時間短縮
◉トヨタと北米生産などで協業することもあり、既にお互いが資本提携済みであるマツダが、このシステム共同利用のアライアンスに入っていないのはなぜなのか。不思議な感じです。気になります。日産がこれに入っていないのはルノーとのallianceの関係や現在までずっと経営の立て直しで、それどころではないと言うことでしょうから、想像に難くありません。