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『アジアの行方』 副題:大激動の真実を知れ

サムスン会長はなぜ三男か?

長谷川慶太郎『アジアの行方』副題:大激動の真実を知れ(2013/4/18)から。

 日米中の政治経済社会の大変動を読み解くのに長谷川氏の書き下ろしものは、いつも簡潔な文体。直截で読みやすい。歯に衣着せぬ物言い。軽妙かつ、飾らぬ本質論をズバっと、しかもさらっと、語ってくれる。そこがよい。好きだ。

 本著も、中国や北朝鮮・韓国について、章ごとにズバズバ切り込んでいるが、中でも心に留まったのが以下のエピソードだろうなぁ〜と思い、書き残すことにした。

 長谷川氏はあるとき、頼まれて韓国KBSの取材チームを指示した。番組作りだ。その中でサムソン電子を撮影、取材。同社の半導体生産拠点所長をインタビューして彼に稼働率と歩留まりを語らせた。が、そこで更に鋭く切り込んで、彼に実際の事実の数値を吐露させた。そこもカメラにそのまま撮らせた。それが1時間の特番になり、それを見た多くの韓国国民は、伸び盛りと思っていた韓国トップ企業の現場の製造設備も生産の材料も、全てが日本製だという事実、そして生産効率の実態(決して高くはなかったこと)を知って大きなショックを受けた。

これがソウルオリンピック直前の1984年。全斗換大統領の時代だった。

 問題はそこからなのだ・・・。これに一番熱心に反応して、対抗策を講じたのがサムスン電子だった。創業者の李(イ)ビョンチョル氏。
彼はすぐに大規模な研究施設を日本は横浜の港北に立ち上げた。日本の研究者を中心に千人以上をそこで集めた。この効果で1996年からサムスンは、アメリカの特許獲得数で10位以内に毎年食い込むほど、研究開発に大きく投資をしのだったた。そして。。。

 今では同社が半導体や液晶の事業で製品で市場で、一体どうなったのか、あえて語る必要もないくらいの高成長の軌跡と奇跡を、経営の評価を獲得していることは言うまでもない。この会社一社で日本の大手家電メーカーを束ねた規模の営業利益を叩き出しているという事実も驚愕ものである。

 そのサムスンも経営を創業者一族に譲るときが来た。そこで韓国では長男が継ぐのがふつうだが、サムスン電子創業者はその経営を三男に譲った。それが今のイゴンヒ会長ということだ。

その理由を長谷川氏は聞いてみたところ、

 「『三男は誰より度胸がある。俺よりはるかに度胸がある。つまり決断力がある』これからの企業経営は決断力がなければ生き残ることはできません。」(長谷川慶太郎

 これは真実だ。それほど今グローバル競争時代に企業経営者は重責だ。向き・不向きも影響して、各企業の経営は近年激しくいろいろな事件を起こしている会社も現れている、とも言える気がしている。日本でも『経営のプロ』と言える人財でなければ経営の舵取りは難しい。

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