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コンサルテイングとは何か?

 【読後の感想ひとこと・・・】先日読み終わった、一橋大学大学院教授の楠木 建氏による「ストーリーとしての競争戦略」に匹敵して中身が濃く、優れた先達としての著者の経験・マナビ・知恵・エッセンス・アドバイスが簡潔にしかし "ぎっしり" 詰まった一冊だと思います。だから超おススメです。こちらは新書で価格が高くないばかりか、分量も適切。短い期間でトップのコンサル、しかも、かのハーバードビジネススクールMBAを超優等で卒業された、堀氏のノウハウがまさに「惜しげもなく公開されている」のです。この本を知らず読まないとハンデイキャップだと言ってよいくらいのインパクトを私は受けました。
(堀 紘一著)2011-09-30 読了 2011-05-10 第1版第1冊発行 PHPビジネス新書
(堀 紘一氏略歴)
(1989年からBCG日本法人社長、現・ドリーム・インキュベーター代表取締役会長(2000年6月創業〜2005年9月東証一部上場、1945年兵庫県生まれ、読売新聞経済部、三菱商事⇒Harvard Business School(HBS)留学(MBA with High Distinctionを獲得:首席・超優等生をマークして表彰)を経て、Boston Consulting Group(BCG)入り
 
はじめにー「何が問題か」が最大の問題である ☞ 眼からうろこ
◆「何が問題なのか」を探ることが最も重要
 第1章 経営戦略コンサルテイングの誕生
世界の4大コンサルテイング・ファーム:BCG、マッキンゼー、ブーズ・アレン・ハミルトン、ベイン・アンド・カンパニー
 第2章 なぜコンサルテイングが必要なのか?
◆戦略コンサルテイング 4つの意義
(1)企業は往々にして顧客を把握できていない
(2)「過去の成功体験」が発展を阻害する
(3)「因果関係」を徹底的に追求出来る
(4)戦略立案には技術と経験が必要
◆コンサルテイングは本当に役に立つのか?
・経営者とコンサルタントは選手とコーチの関係と同じ
 第3章 コンサルテイングは生半可な能力では務まらない
(求められるスキルとマインド)
☞ ・コンサルテイングに「答え」はない
☞ ・「答えを教える」のではなく「考える」ことが大事
☞ ・プレゼン能力はコンサルタントの必須スキルだ
☞ ・スライド作成の「プロのワザ」:
スライド一枚当たり5行まで、1行15字まで
★伝えたいことを一枚5行、1行15字に「凝縮」していくことをクリスタライぜーション(結晶化)と言う
◆現場での発見をグラフに落とす
☞ ・何をx軸とy軸にするかで、コンサルタントの能力が問われる
◆「経験と勘」の両輪で、因果関係を探り出す
◆哲学を語るな、事実を語れ
 第4章 コンサルタントは「プロフェッショナル」である
 第5章 コンサルテイング・ファームを使いこなせる企業が勝つ
◆意外と知られていない「コンサルテイング料」の仕組み
☞ ・実はシンプルなコンサルテイングの値段:
コンサルタントの年収を年間労働時間で割る ☞ 5日稼動×8時間×52週=年間2080時間 ☞ コンサルテイングのチームの人数全員分の稼働時間請求 ☞ ★これに「マルチプライヤー」(乗数)をかける:3倍を切ると事務所の維持ができない(世界中どのファームも同じ)(※公認会計士事務所だと最低2.5倍がPP)☞ 月に2,000万円から3,000万円を大体4ヶ月間支払うことになる・・・中小規模の企業には難しそうだ。
 終章 これからのコンサルテイング〜コンサルテイングを超えて〜著者の主張、今後の展望が夢を持って語られる。
☞・「三位一体モデル」
☞・日本発の知的創造企業、「政策と戦略と技術を融合させたコンサルテイング・モデル」・・・今後の日本経済をよりInnovativeでCreative、そして「成長できる」ものとするためには、大きな貢献、支援となりうる気がした。
◆参考文献:「ストーリーとしての競争戦略」http://d.hatena.ne.jp/andy-e49er/20110902