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アンドロイドはアップルに勝てるか?

Android OSスマートフォンは、Apple iOSの iPhone4に勝てるか?
今夜 @accurasal(Andy-e49er)としてTwitterにつぶやいた140字予測をはてなブログ版に書き換え掲載。
アンドロイドOS(Google) 対 iOS(Apple)
 Android OS搭載のドコモ・スマートフォンGALAXY S(韓国Samsung製)の発売で Xperiaソニエリ製)を上回る予約数とのニュースが出た :)⇒ Android OSはオープンソース(無償ソフト)、開発オーナーがGoogleというバックグラウンドからも、話題性からも今後間違いなく普及するだろう。しかし今の様子ではアンドロイド端末をキャリア(通信事業者)から出しているサムスン(Galaxy)、ソニエリ(Experia by SonyEricsson)などが今後加入ユーザー(数)を食い合うと思われる。そうなれば複数ベンダーをかついで競合させることの出来るポジションのキャリアだけが得をすることに。ほとんど知られていないが、これは携帯電話の第2世代(PDC)と言われた携帯通信方式が、第3世代つまり3G(FOMA(W−CDMAやCDMA2000方式など)に切り替わったときと実はほぼ同じ事業構図なのだ。(その違い:3G切り替え時は日系メーカー、つまり国内メーカーの闘いだったが、今回は、Samsung,HTC,SonyEricssonなどとのグローバル競争に変わった点)
 そしてその行く末は?・・・ 
 アンドロイドベースのスマートフォンを供給する協力ベンダー(メーカー)は生産販売台数(累積)が一社一機種で開発費と固定費を賄って利益を挙げられるだけの生産量を稼げない状態に陥る可能性が高い。そのとき更にキャリア側からの「販売インセンテイブ」がなくなるとコスト割れ、もしくは、累積量産効果によるコスト低減シナリオを予定通り実現できず、利益率向上ができないため収益先細りとなる。その結果は、薄利少量生産状態での企業体力勝負が続くことに。こうなってくると、今のApple iPhone とは異なるか更に支持されるビジネスモデルでも新たに編み出して提供をしない限り、いずれはスマートフォンベンダー同士の競合食い合いで、共倒れになる可能性はかなり高いのではないか。
 また現時点でスマートフォンを発売できている Samsung, SonyEricsson, HTC(台湾)、そして日本のSharp東芝などに比べ、製品開発と発売で出遅れてた日系ベンダー(Sharp以外)は、新端末の市場参入が遅れるハンデばかりではない。後発で製品を出せたとして売れるのはおそらく新発売時の短期間だけ。なぜならFOMA買い替えのときのようにユーザーが使い慣れたソフトウエアやキー操作を変えたくないためにFOMA機と同一メーカーを選ぶ必要がないから。(当たり前だが携帯電話のFOMA機をスマートフォンに変えるのだから操作性の慣れは関係ない。よって同一メーカーを選ぶ必要がない) そうなるとそれまでのFOMA機メーカがスマートフォンを出しても同一メーカー機を選ぶリピーターは増える可能性が少ない。結果、販売出荷数が伸びないリスクが高い。そして決め手は(Apple iPhoneのようなiTunesなどのビジネスモデルを含めた「ECOシステム」を新たに築けると思えず)製品差異化が難しい。結果として何が起こるのだろうか??
 スマートフォン後発ベンダー(事業リスクをとらず横並びにの日系ベンダー<Sharpだけは例外かも>)は、Samsungなど先発組に 1)追いつけず、更に、2)製品後出しをしても台数は伸びない。つまり今の時点で「おいてきぼり」。後で出せてもそれは一過性の先細り事業モデルとなる。それが今の時点で既に見えている。
 そうなると・・・⇒ 結局のところはリスクをとって先行で市場を築いた、iPhoneを持つアップルの牙城を崩せない、という結果予想は透けて見えてくるのだ。
 そのとき、独自OSで欧米ビジネス領域に相当浸透しているカナダのメーカーResearch In MotionのBlackberryのような特定用途・ビジネスユースに特化した「ニッチプレイヤー」はおそらく十中八九生き残る。一方でPDCFOMAで通信キャリアに搾取され続けた挙句、今回のスマートフォン世代も日系ベンダー(主に日本を代表する電機)は、おそらく数年後には1,2社を残し事業撤退か、合従連衡でメーカー合併統合(M&A)により生産数量を確保し生き残りを探る可能性が大きい。
 残念なことだが、このシナリオの実現可能性は高いと言わざるを得ない。この場合、メーカーの利益率は低い上に台数も稼げない。ブランドイメージ戦略上もマイナス効果かもしれない。開発に投資が必要となり人手を取られる。一方、収益は伸びず、いいところはない。メリットらしきものがあるとすれば??・・・  それは生産機能を維持して雇用維持、という消極的な意味において。会社の基礎体力を失うまでの一定期間(1〜2年間)事業成長できない病巣を抱えながら、ある程度は「生きながらえる」という一点に尽きる。悲観的だが、これが1年後2011年央か2012年春くらいまでにかなり現実になるだろうと思える。
 全て「通信キャリアの戦略」と言う名の下での、『電機メーカー残酷物語』として、「失われた30年」に発展してしまう。マクロ経済の危険すら感じる。この悲観論を打ち砕いてくれる希望があるとすれば、パケ放題のデータ通信料金を更に大幅に値下げしてくれれば。3G携帯機とスマートフォンを両方持つユーザーが飛躍的に増えれば上記シナリオは覆る。携帯機全体の台数、市場のパイが増えるので、携帯機とスマートフォンとはゼロサムゲームではなくなる。プラスサムの世界が実現できる。しかし今のままではこれは望み薄ではないのか?孫正義氏のソフトバンクが更に価格破壊をしてくれるのを待つしかないが、それはありうる選択肢かどうかは日経新聞の意見広告『光の道』プランA対Bの行方を政治や産業政策の低迷に照らして分析して見るまでも無く、今の停滞した既得権益を守るだけの構造からは疑問だと思う。
【参考記事はこちら】Android情報局さんの【Android news】を引用します:ドコモのスマホ GALAXY S発売 http://bit.ly/9JFaQ1
事項:いま、携帯メーカーの経営をどうすべきか!? へ続く
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