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中国産品と食の安全を考える

 ◇中国産、食の安全問題をどう考えるか。
 Fairness のある、実践的な関係を目指せ。
 北京の日本大使館に投石をする一部の愚民暴徒をテレビ画面でまざまざ見たとき、こんなにもレベルが低い、と思わない日本人はいなかったのではないか。某首相の靖国参拝問題での日中論争時ヒートアップでもあれこれ考えさせられた。国と国とのNationalism合戦に火がついたとき、未だ未解決の中東問題や、戦争、など人類の悲劇と不幸が始まる。「テロとの闘い」もまだ新しい。Nationalismは、ときにヒステリーを喚起する。ヒステリーに駆られた群集や誤れるリーダーによるEscalationは、更なる悲劇の拡大、惨事、そして事件事故を呼ぶ。911を思い出すが良い。
 ◇我々は「カイワレ大根」問題から何を学んだか。社会問題と言うジャンルでFairplay精神はあまり語られない。
風評被害。無意識のうちに他者を傷つけ、心理的のみならず経済的な打撃を与えてしまう。個人のさまざまな、それぞれUniqueな考えが表明されて健全論争が沸き起こるべきときに残念にも誤った奥ゆかしさとか、過度の自己主張への遠慮などのために、意見と正統な論争は後ろへ引っ込む。視聴率アップには「受ける」映像やショッキングな煽り立てる扇動的表現が混じる。Fairplay精神。スポーツの世界(特にTV放映)ではあれほど叫ばれ、最近の国際ハンドボール問題であれだけ象徴的に取り上げられるのに、食品問題ではコトノハに上ることはない。
 ◇風評被害の4文字はいまマスコミから聞かれない。TV番組のリーダー達は、何をどう考え番組構成するのだろうか。事実を伝達する使命であるニュースはともかく、バラエテイー番組や電車の中吊り広告に見られる週刊誌の見出しにおいては「表現の自由」という憲法問題だけは厳然と主張されているがISO14001みたいな、ルールに則った世界標準(Practice)はあるのか。過去の(風評被害の)失敗から学び、国と国の関係を冷静に見据えたコメントが出来るのはほんの一部の実力キャスターだけだろうか。今回の食の問題は、輸出入とその検疫、果ては外交問題化、政治問題化し北京オリンピックという世界平和の象徴イベントにも影を落としかねない。中国政府は異例とも言える速さで対応に乗り出しそれが報道もされた。当然である。
 ◇学校での「いじめ」、家庭内暴力・殺人、子どもの虐待など、社会の2極化が拡大しつつある。数々の間違った、Unfair でUnreasonable な考えや行動、無関心が起きる。現在進行形の間違った社会を正すのは、効果的で手っ取り早いのは「テレビの力」である。間違いを戒めるべき Fairness の理念を過去の事件からきちんと学び、
いまマスコミを含めた日本と言う国が、一人ひとりが実践できているか。自戒を込め考えねばならない。事実が解明されない時点で中国産だというだけで騒ぐ(※)のは国民自体が Fair とは言えない。民度が低いと言われても反論できまい。そして何より感情的な反発が起き、喧嘩腰のリレーションに歪曲されてしまうことからは、お互いに不幸しかもたらさない。
(※)TV放映でスーパーの店頭で「中国産は避けますね〜」という一見誠実かつ無邪気な人のコメントを公的なテレビという無機物体が放映することは、あくまで個人意見で、表現の自由とも言えるが、風評被害の再生産とも思えるし、配慮が足りているとは思えない。
 ◇夜、風呂上りに、パジャマ代わりに、綿100%の服を着た。着心地が良い(綿100%は静電気が起きないため体に良い)、タグを確認すると案の定、中国産。衣料の世界を始め、工業生産ほかあらゆる面で貿易と投資、そして経済交流が民間レベルでも政府でもこれだけ活発化する中、日中の、真の意味で成熟した冷静な大人の関係はいつ訪れるか。食の事件?事故?で不当なイメージだけを殊更喧伝するのは違う。
 ◇われわれ日本人は外交が下手と言われる。外交は戦略であり国益にもとづく駆け引き、交渉であると思うが、国益や戦略が入りこまない視聴率偏重によるセンセーショナル報道からは無思慮で無責任な風評被害や心理的な無差別攻撃を、テレビという公器で拡大再生産する危険がある。マスコミと言われる人たちは考えるべきだろう。
Fairnessの精神、互いに相手を尊敬し尊重することから、真の意味での大人の付き合いや、結果としての「Win-Win」が導かれる。事件を報道し、それを我々が見ても、一時の感情や事実に基づかない推測・推定・コメントには流されず事実を冷静に見極め、彼我の違いを理解してお互いの立場を認め合える、そんな Fairness のある実践的な関係を目指すべきだろう。
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