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ルネッサンス カルロス・ゴーン語録 

企業の栄枯盛衰を見ている。2010年1・2月、Toyotaが米国リコール問題・・に直面している。toyota=JAL, nissan=ANA, ではないものの、元のチャンピオン企業とチャレンジャー企業という点は同じ。そこで、日産自動車の復活に大きな力を発揮したゴーン改革をこの機会に振り返ってみたい。

燃え盛るプラットフォーム 
●企業が抜本的変革に着手するには、燃え盛るプラットフォーム(甲板)が必要である。自分がいま、海の真ん中に浮かぶ、火事で燃え盛るプラットフォームに立っていると仮定して欲しい。早く脱出しないと船もろとも海中に没してしまう。生き延びるには、 たとえ行き着く先が見えなくとも、ある方向を選んで泳ぎださなければならない。重要な決断を下す際には燃え盛るプラットフォームが不可欠である。

トップの責任
 ●私はマネジメントの責任とは、会社が持つ潜在能力を開発し、それを100%具現化 することだと考えている。マネジメントは会社にかかわり、社員にかかわり、会社が 置かれている状況にかかわるものだ。マネジメントの仕事は、会社と社員のために、会社と社員の能力を最大限に発揮させることにある。ガイドラインや優先順位の設定もマネジメントの仕事だ。

意思決定のルール 
●私は気まぐれな決断は下さない。会議でも、この形は気に入らないとか、この色やコンセプトは嫌いだと口をはさむことはない。仕事のプロセスが尊重されるように促し、関係するあらゆる意見を聞き、そして確固たるビジネスの論理にって決断を下すように心がけている。 (中略) このバランスをとるのは難しい。周囲をうかがってばかりいる名ばかりの社長では仕方がないし、かといって支配者となって意見や決断を押しつけるのも間違っている。会社にとって最良の決断を下すために、最良の中間地点を見出す努力を怠ってはならない。

優先順位の混乱
 ●経営トップは責任を持って、優先順位が正しく守られるようにしなければならない。優先順位を正しく設定し直すためには二つのステップが必要である。第一にプランニングを中央集権化すること。 第二に、実施に際しての明確な責任系統の確立である。 社員全員が一点のあいまいさもなく、誰が意思決定し、誰が実施責任を負うのかを分かっていなければならない。

経験の心理的時間 
●ビジネスの世界では、会社の業績にどれだけ貢献できたかがゲームのすべてである。このゲームに積極果敢に挑戦し多く貢献した者には、将来大きな機会を与えるべきである。(中略) 重視するべきは年齢や経験ではなく、貢献度と業績の卓越性である。もし「管理職年齢」というものがあるとすれば、それは勤続年数ではなく、経験の密度、さまざまな状況下での貢献度、とりわけ困難な状況下での貢献度にもとづいて判断すべきである。

カルロス・ゴーン 著 ルネッサンス 再生への挑戦 (ダイヤモンド社
2001年10月25日初版発行( 中川治子 [ 訳 ] )より抜粋